1989年はテレビバラエティの転換期だった! 「1989年」テレビ年表
今月2月17日、ついに新刊『1989年のテレビっ子』が双葉社より発売になります!
正式には「たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン、その他多くの芸人とテレビマン、そして11歳の僕の青春記」という長ーいサブタイトルが付きます。
1989年のテレビっ子 -たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン、その他多くの芸人とテレビマン、そして11歳の僕の青春記posted with amazlet at 16.02.07
ページ数400ページになる単行本です。
内容はそのタイトルどおり、1989年をめぐるテレビに出る人、テレビを作る人、そしてテレビを見る人のノンフィクションにして、青春群像劇です!
つい先日、担当編集とともに約12時間におよぶ完全なる徹夜の最終ゲラチェックを終えましたが、改めて読み直しても「面白い!」と胸を張って言える自信作です!
それだけにこれが売れないと僕が路頭に迷う結果になってしまうので、是非とも買ってください!
1989年年表
「1989年」は、『オレたちひょうきん族』が終わり、『ガキの使いやあらへんで!!』が始まった、そして『ザ・ベストテン』が裏番組の『とんねるずのみなさんのおかげです』に追い落とされた、そんな年。
元号が「昭和」から「平成」に変わったのと同時に、テレビの世界も大転換を迎え、文字どおり「平成バラエティ」が産声を上げた年です。
そんな「1989年」のテレビを中心とした簡単な年表を作ってみました。
立川吉笑はなぜ「お笑い芸人」ではなく「落語家」になったのか
先日、「水道橋博士のメルマ旬報」の忘年会がありました。
二次会には他の忘年会が終わって落語家の立川吉笑さんも駆けつけてくれました。
吉笑さんは処女作『現在落語論』が完成したばかりとあって上機嫌。その場で、その本の編集を担当した九龍ジョーさんからできたてホヤホヤの本を初めて渡され感激しておられました。僕も初めて自分の本ができたときの感動を思い出し胸がいっぱいになりました。
二次会も終わり、その後、九龍さんに率いられ僕らはゴールデン街に移動。
そこで“事件”は起きました。
昨日は忘年会をいくつも経たあと、九龍ジョーさんとか相沢直さんやテレビのスキマさんとゴールデン街で飲んだ。明け方、隣に座った大手企業の方に向けてなぜかネタをやる流れになった。全力でやったのに、スベってしまって、それが悔しくて皆さんの前で泣いてしまった。自分でもキモいと思う。
— 立川吉笑 (@tatekawakisshou) 2015, 12月 12
隣のお客さんと喋っているうちになぜか変な空気になり、「落語を見せてくれ」という流れになってしまったのです。
プロの芸人に素人が簡単に芸を見せろという例のアレです。
吉笑さんはそれでも落語家の矜持からか、少し長めの小噺を披露したのです。
それはとてもよくできた小噺で面白かったのですが、既にあまりよくない空気になってしまっていたので、端から笑う気なんてなかったのでしょう。スベった感じになってしまったのです。
そのお客さんが帰った後、吉笑さんは次第に気持ちが昂ぶっていき泣いてしまいました。
それははたから見ればカッコ悪い光景かもしれませんが、僕にはそうは思えませんでした。
あまりにカッコ良かったのです。
「面白い」ことで笑わせたい、そんな思いがほとばしっているように思えました。 続きを読む
ご報告と大事なお知らせ
突然ですが、かねてより念願だったTOKYO MXが見れるようになりました!
これで『5時に夢中!』とかが見れる!
ついでにスカパーしか見れなかったアンテナを新調してBSも見れるようになりました。
ありがたいことに、TVKやチバテレビ、テレ玉も受信感度良さ気なので、理想的なテレビ環境ができあがりました。
というわけで、先週、福島県から東京に引っ越しました!
タモリは「東京」を「ほとんどが地方のカケラで作られた巨大都市」と形容していますが
僕も「地方のカケラ」のひとつになりました。
なので、仕事が増えないと大変困ったことになってしまうので、仕事ください!
もちろん、本も買っていただけると幸いです!
今後とも引き続き、ひとつよしなに!
タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?posted with amazlet at 15.11.25
コントに捧げた内村光良の怒り 続・絶望を笑いに変える芸人たちの生き方 (コア新書)posted with amazlet at 15.11.25
有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ300万人もいるのか 絶望を笑いに変える芸人たちの生き方 (コア新書)posted with amazlet at 15.11.25
1981年のタモリ
『ヨルタモリ』についてまとめたエントリを書いた翌日に『ヨルタモリ』終了のニュースが飛び込んできて動揺していますが、本日8月22日はタモリさん、70歳の誕生日! 古希! 希望です。昨日のエントリを読んでもらえば、この終了が悲観するものではなく、またタモリさんが自由に新しいことを始めるのだなと確信が持てて、希望が湧いてくるのではないでしょうか。littleboy.hatenablog.com
また、先日発売された『タモリと戦後ニッポン』がべらぼうに面白く、よりいっそうタモリさんの新しい展開が楽しみになってきました。
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タモリ「ちょっとね、生年月日、僕は言いたくないんですよ。だって、昭和20年8月22日生まれでしょ。ということは、昭和19年の秋、敗色濃い日本で、僕の両親は一体何を考えてんだということになりますから(笑)」(『NHKスペシャル』「戦後70年ニッポンの肖像」より)
と、タモリ本人が語るように、タモリは終戦の1週間後、1945年8月22日生まれ。だから当然、終戦70周年の今年、70歳の古希を迎える。
タモリ「戦争の前後1週間以内に生まれた人は、ぼく、ともだちには、いないんですよ。だから、ぼくは、『戦後にいちばん近い』っていう……。『戦後の象徴的な人物だ』と、自分では思っているんだけど、ま、誰も、そんなこたぁ、思っちゃいないですね」(ほぼ日「タモリ先生の午後2006」)
そんな「タモリの足跡を通じて戦後ニッポンの歩みを振り返る」というコンセプトで書かれたのが、8月20日に発売された近藤正高による『タモリと戦後ニッポン』だ。
これは、「ケイクス」にて連載されていた「タモリの地図---森田一義と歩く戦後史」を元に、新たな取材や資料などを踏まえ大幅に加筆修正されたもの。
僕の『タモリ学』をはじめ、あまた出たタモリ関連の書籍としては後発ではあるが、「結果的に、企画が出遅れたおかげで、関係者の新たな証言などを存分に参照し、検証を重ねながら連載を進めることができた」と著者が「おわりに」で書いているとおり(実際、僕の名前や著書が「おわりに」や「参考文献」のみならず本文中にも何度も出てきて恐縮でした。しかも書籍や大タモリ年表のみならず、ブログ記事にまで言及されているのには驚きました)、タモリ史を巡る本として決定版ともいえるだろう。
だから今からタモリのことを詳しく知りたいという人は、タモリ史についてはこの『タモリと戦後ニッポン』を、タモリの哲学については『タモリ学』をまず読んでもらうと間違いない(あつかましく宣伝)。
続きを読むタモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?posted with amazlet at 15.08.22
タモリにとって「ジャズな人」とは何か---70歳の『タモリ学』
明日、8月22日をもってタモリさんは、70歳の誕生日を迎えます。古希!
というわけで、昨年も誕生日に合わせて「大タモリ年表」を更新しましたが、今年も一部修正を反映した上で、この1年を追記して更新しています!matogrosso.jp
この年表を見ても分かる通り、タモリさんは実に精力的です。
『いいとも!』が終わって少しはゆっくりするのかと思いましたが、ますます元気。特に69歳になって以降の働きっぷりには驚かされます。
中でも特質すべきはやはり昨年10月から始まった『ヨルタモリ』と、今年4月から新シーズンが始まった『ブラタモリ』でしょう。
とりわけ『ヨルタモリ』は「タモリ史」を語る上でも極めて重要な番組ではないかと思います。
「あの人(タモリ)は32年間聞き続けてきた。もう飽々したんだよ。今度はオレのことを聞いてよって。32年間聞いたんだよオレは、昼間からって」
タモリ扮するジャズ喫茶の店主「吉原さん」はそう言っています。
『ヨルタモリ』でタモリさんは常に誰かに「なりすまし」しています。だから、今まではあくまでもゲストを迎える「聞き手」でしたが、「なりすまし」して自分ではないからこそ、逆に自分の考えや話を積極的に話してくれるようになりました。
それらの話を聴いていると、おこがましいことを言えば、『タモリ学』に書いたことの答え合わせをしているかのような感覚に陥ることがよくあります。
タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?posted with amazlet at 15.08.20
(以降、引用部分はタモリさんが誰かに「なりすまし」した上で語ったものが大半ですが、タモリさんの発言として引用しています)
続きを読む永野の“メジャー志向”
最近、テレビで永野をよく見ます。
ほんの少し前まで「カルト芸人」などと言われ、テレビ向きではないなどと評されていたとは思えない活躍っぷりです。
最近ではスマホゲーム「剣と魔法のログレス」のCMにまで抜擢されました。
また、7月21日発売の写真週刊誌『FLASH』(8/4号)では、「あなたはキモ芸人・永野を知っているか?」と特集も組まれる勢いです。
(※画像をクリックすると「『FLASH』捧げる歌」動画に飛びます)