ひな壇芸人の基礎知識


お笑い芸人の中に、テレビ番組を地味に支える「ひな壇芸人」と呼ばれる人々がいる。
先日放送の「アメトーク」にて、彼らが一堂に会して、その心得などを語ってくれた。

ひな壇芸人とは?

現在のバラエティ番組の多くは、MCとその傍らにひな壇を配し、そこに多くの芸能人を座らせ、彼らにMCが的確に話題を振っていくことで成立している*1
そんな中で、そのひな壇の後列の席に陣をとるのが「ひな壇芸人」である。
ひな壇の基本的な配置は以下の通り。
・前列……有名芸能人*2
・後列中央……お笑い系でも視聴率を持っている若手*3やグラビア、特撮俳優。
・後列両サイド……いわゆる「ひな壇芸人」。多くは左サイドコンビ芸人、右サイドピン芸人。ちなみに「ベストひな壇芸人」は司会者からいちばん離れたポディション。一番声が大きく、動ける人が座る。
両サイドから有名芸能人が心地よく喋れるために合いの手やツッコミを入れ、オチへ誘導するのが彼らの役槍である。

ひな壇芸人のタイプ

・天然型ひな壇芸人……MCがいつでも、いじって笑いの取れる非常に便利な芸人。例:モンキッキーふかわりょう
・計算型ひな壇芸人……常に状況を注視し、時に場をまとめるツッコミをしていくMCの補佐的芸人。例:土田晃之、ビビる大木、品川祐

ひな壇芸人の心得

・MCによって立場を変えるべし。
お笑い芸人なら、司会者にオチを獲ってもらうようにアシストをこころがけ、アナウンサーやアイドルの場合、「裏回し」(自ら振り進行をアシストすること)をすること。
・VTRにツッコミを入れて興味をそそらすべし。
・ワイプにも気を抜かない。時に感心し、時に笑い、時に隣の人とそのVTRについて話しているような姿を見せるべし。
・前列が喋っている時は絶対に気を抜かない。面白くなくても大げさにうなづき、何かあったら助けようと構え、オチへ導く作業でフォローするべし。
・OAに乗るために、大物ゲストのトーク終わりに割り込むべし。具体的には前列の「〜ですよね」の「よ」くらいで話し始めること。また、大げさに笑って、注目を浴びたときにすかさず自分が喋りだすこと。
・大物ゲストとケンカするべし。その際はみんなで協力してキレる空気を作ること。
・天然型ひな壇芸人をいじる時は前半で。そうすることで、後半ではかぶせることも出来る。
・誰かがスベッた時でも大爆笑し、自分がスベッたら笑ってごまかすべし。最終的には大げさな笑顔を作るべし。

*1:例:「踊る!さんま御殿!」「ロンドンハーツ」の格付け、「行列のできる法律相談所」etc…

*2:例:江守徹中尾彬、黒澤年雄など。柴田理恵などのお笑い系のベテラン芸能人が加わることが多い

*3:オリエンタルラジオ、ウエンツなど