安西グレイシーの恋


そのグレイシー一家への喰い込みっぷりから“安西グレイシー”との異名を持つ「格闘技通信」の記者安西伸一。彼が、以前も紹介したフジテレビの番組「東京マスメディア会議」で「俺はヒクソン・グレイシーに恋の相談をした」なる衝撃(?)のスクープを発表した。
そんな話は聞いていない、と憤る朝岡編集長を尻目に「それは秋深いカナダの森の中のことだったんですが…」と遠い目で語りだす安西。

取材旅行でカナダに行ってお土産屋に寄った時のことなんですが、日本人の女の子がバイトをしていたんですよ。
僕は自分のお土産を、トレーナーとかをその子に選んでもらって、30分くらい話してて「君、なんでこんなとこでバイトしてるの?」とか「僕はこういう理由でここに来たんだ」っていうのを、散々話したんですよ。で、この出会いは何なんだと、神がくれたんじゃないかと思って、メールアドレスを交換して東京に帰ったんですよ。
半年ぐらいして、夏休みになって、ヒクソンの道場に遊びに行って、「4、5日俺はロスにいるんだけど、カナダまで(彼女に)会いに行ったほうがいいのだろうか?」ってヒクソンと奥さんに相談したんですよ。
芋虫みたいになって「逢いたい、逢いたい」って道場を転がったわけですよ。
そしたらなんて言ったかというと「You Should Go」、「行くべきだ」ってことでしょ?
「400戦無敗の男」に行くべきだって言われたら行くしかないわけですよ!
私も舞い上がってしまって、カナダまで行ったんです。
で、「自分はあの時すごく楽しかった。これは運命の出会いではないか?」って言ったら、その彼女は「私はそんなこと何も感じなかった」って、一分間に3回くらい言ったんですよ。
いくら鈍い私でも3回言われれば「ハッ」と気付くわけですよ!
あ、これは、俺ヒクソンに乗せられたんだ、と。

切ないよ……。

岸部シローの純愛


ご存知な方も多いかと思いますが、今更ながらとにかく今、岸部シローのブログ「四郎マンション」から目が離せない。
特に、先日43歳の若さで、お亡くなりになった奥様(「彼女」)の死を発表した後の記述が凄すぎる。
彼女への愛情、懺悔、切望感、後悔の念が溢れ出ている。

最初の頃(彼女が亡くなった頃)は、泣いてばっかりで。
朝起きたとき、
「これからどうするか」って考えて、
胸が苦しくなった。

お医者さんにも相談したけど、
精神的なものだし、
特効薬はないからね。

いままで彼女に全部やってもらってたから、
ギャラの交渉とか、請求書を書いたりとか、
そういうのが、たいへんで。


Dのゲキジョー」からこのあいだ、
出演の話があったけど、
「僕、泣いてしまうよ」
って言いました。


僕は同じパターンで生活しているけど、
彼女だけがいないんですよ。


でも、いまはまだ、いるような気がしてますよ。
2階で寝てると、
よく下で椅子を動かす音が聞こえたりする感じがします。
いや、まだおばけは見てないけど、
夢には一度だけ出てきました。

もっと体のことを気遣ってあげたらよかったと。


でも、彼女も強情っていえば、
強情だったからね。
言っても、聞かなかっただろうけど。


僕もいろいろやってもらってたから、
えらそうに何かしろって言えないし。


それでも、
「病院に行ったほうがいいよ」ってことは
何度も言ったことがあったんだけどね。


彼女は「いいよ、いいよ」って、
僕のことばっかり気にかけてたな。

番組の中で彼女のついこのあいだの映像が流れて、
生きてるみたいだった。
だから、子どもみたいに泣いちゃって。。。
こうなったらもう僕も、
思い切り泣いとこうと思ってね。


映像っていうのは不思議だね。
あの中では確実に生きてるもんね。

家の中の整理をしていたら、
彼女のお財布から1万円が出てきて、
助かったよ。
彼女がどこかにお金を隠して、
とっといてくれているかもって、
期待しながら毎回家の整理してるんだけど、
ないねー。


切なすぎるよ……。
著名人のブログでここまでネガティブなものも珍しい。だって、上記のような彼女に関する記述以外は、お金がない、仕事ください、しか言ってないもん。

後ろ向き―一週間に一日幸せならいい
岸部 四郎
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