古沢良太が「ゴンゾウ」に込めたもの

いよいよ12月26日に今年のドラマを代表する作品『ゴンゾウ』のDVDボックスが発売になります。

「異様なほど充実の特典」

この作品の脚本家古沢良太の日記にその充実の特典が紹介されています。

時間の都合上カットされた膨大なシーンが日の目を見てます。
「なんでここをカットするかなあ」という僕の愚痴もコメンタリーで聞けます。

 
そして、東映の須藤Pに「じゃあ、おまけでゴンゾウの新作シナリオ書いてよ」と言われ、一体なにが「じゃあ」なのかよく分からないまま書いた『ゴンゾウ MISSING PIECES』が付録のブックレットに内野さんや筒井さんのインタビューとともに収められてます。
短編集みたいな小品です。
シナリオという形態は読みなれてない人には読みにくいものかもしれませんが、監督や俳優になった気分で、このシーンはこう撮ろう、このセリフはこう言おうとか思いながら読んでみては。


異様なほど充実の特典。

「あのころの僕に対してちゃんと作ってあげたい」

ところで、この作品を観た人の多くは絶賛するのだけど、その称賛の方向がこちらのように「テレ朝の刑事ものは手堅い」とか「いつも手堅くおもしろくて、裏切らない」みたいな感じで褒めているのを見るとがっかりします。
そういう「手堅い」作品とは真逆の挑戦的な作品だったはずなのに。
そこで、古沢がいかに新しい視点のドラマを模索していったのかを語ったインタビューを「ドラマ 2008年10月号 」より引用したいと思います。
この作品を観ている時に、このドラマの数少ない欠点だと思ったところがことごとく意図的に作られていたことがよく分かります。
以下、軽いネタばれを含みますのでたたみます。

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