男の勲章


「ゲームセンターCX」「勝手に観光協会」と並び、スカパーオリジナルの良質番組として名高い(?)「キックの星」。
その中の人気コーナー「真吾パパ通信」の主人公我龍真吾がこのたび、前座試合ながらメジャー大会「K-1 MAX」で、TKO勝利!
これを記念して、「キックの星」では、2週にわたって過去の総集編が放送されました。
今週*1はその中でも特に感動的な今年1月から3月までのダイジェスト。


我龍真吾は、かつて鷹山真吾として新日本キックボクシング協会で長きに渡り日本ライト級王者に君臨。その後ウェルター級に階級を上げるも、02年、リングを去る。
そして、04年、子供3人と新しい恋人あーちゃんこと章子ママのためにも、フリーとして復帰することになる。

元暴走族・バツ2男が
3人の子供の為 一緒になりたい女の為
世界王者を目指す
俺の人生 いろいろあって
仕事、子育てつらいけど
やってみせます 無謀な連闘

1月21日にはタイ人との試合を控え、その2週間後にも全日本キック日本王者との対戦が決まった真吾パパ。
真吾パパ一家は、愛果、優果、源の3人の子供とあーちゃん(章子ママ)の典型的DQN系一家。あーちゃんは、常に厳しく真吾パパを叱咤激励している。
「お前は弱い」の貼り紙の横にはもう一つの貼り紙。

我龍真吾 今年こそは必ず
世界をとり 私を奪ってみなさい

世界王者になったら、結婚をすると誓っている二人。
きつく真吾パパに接する一方で、黙々と100本の応援用の旗を手作りしている章子ママ。


真吾パパは、減量と仕事、子育てに追われる日々。
長女愛果のだらしなさと嘘を「泣いてる顔を見ると怒るのがつらい」といいながら厳しく怒鳴りつける。
減量は、毎回大好物の「青葉」のつけめんを食べてリバウンドした体を走りこみで絞っていく。もう10キロ程度の増減は当たり前になってきてしまっている。


1月のタイ人との試合では惜しいところまで追い込むが、ひじの攻撃を恐れ、最後の追い込みが出来ず判定で敗れる。
3歳の長男源くんには「パパもう試合やんなくていいよ! 負けるから」ときつい言葉が浴びせられる。
あーちゃんにも「真吾らしさがない」「お前ワールドを出さないと」と痛いところをつかれてしまう。


続く2週間後の試合でも、優勢に進めながらもアウェーの微妙な判定に泣かされ惜敗。
あーちゃんが諭す。
「でも、感謝だよ! 2年のブランクがあって(復帰)1戦目、2戦目負けました。『今日もどうせ負けんだろ?』って気持ちで皆(会場に)来てるわけじゃん? でも、お前って人間の今までしてきたことをさ、皆買ってるわけじゃん。だから負けても『我龍真吾は上がってくるだろ!』って気持ちで皆来てくれるわけじゃん。
期待に今日から答えなきゃ!」


そして3月にも「J−NETWORK」の王者SHINとの対戦が決定。
そんな中、真吾パパが、衝撃的な報告をする。
「実は4人目の子供が出来まして……、10月に生まれることに!」
まだ2月だと言うのに気が早く、哺乳瓶などのグッズを買い集めるあーちゃんと、
「頑として立ち会いたい!」と宣言する真吾パパ。
「ここ(産婦人科)で寝泊りしようかなー」と無邪気にはしゃぐ。
次の試合が源の誕生日前日でもあり、いやがおうにも盛り上げる一家。


しかし試合は刻一刻と近づくものの寒波と乾燥で減量にいつも以上に苦しむ真吾パパ。
そして試合数日前、無情にも悲しい現実に直面する。

今からジムに行くところなんですが……、
今日先程、昼間、章子ママの産婦人科に行って
今回、色々体が、色々具合悪くて、おかしかったんで
ちょっと検査に行ったら……、
残念なことに子供が流れちゃってまして……、
ちょっと10月には生まれなくなっちゃって……、
僕含め……、章子ママもチビたちも、
大変残念な思いをしてるところです。


ちょっとショックが大きかったかな……、
章子ママが一番……、辛そうだったんで……、
ちょっと残念と言うことで、また頑張って作ります。

涙を堪えながら言葉を選んで報告する真吾パパ。それでも、やはり最後は堪えきれず涙があふれ出る。
「これで試合にも負けたらマジ話にならないんで」と懸命に気持ちを切り替え試合に挑む。


入場曲は源くんリクエストで3年ぶりの使用となる彼の代名詞的曲である「ぶっちぎりRock'nRoll」。
ホントにこの入場曲が彼には似合う。
そして1R、3度のダウンを奪いKO勝利! 遂に復帰後初勝利を飾る。
勝利の瞬間、「男の勲章」が流れると、リングに駆け上がるあーちゃんと3人の子供達。

泣きたくなるような つらい時もあるけど
いつも俺達がんばってきた
時の重さに 流されそうになった時でも
歯をくいしばり たえてきた


つっぱることが男の たった一つの勲章だって
この胸に信じて生きてきた

喜びを爆発させるあーちゃんとリング上で抱き合うと、3人の子供を誇らしげに抱きかかえる真吾パパ。


そうして、「走り出した」真吾パパは止らない。
その後の試合は名勝負を続け、遂にK-1にたどり着き、そのリングでも子供達を抱きかかえることに成功。
今度は本戦に出場して、その勇姿が地上波に乗ることが出来るのか?

*1:今後のリピート放送は10/16(日)16:00〜、10/17(月)09:00〜、10/18(火)26:00〜、10/20(木)19:00〜