MMAアーカイブス②「LIFE IS NOT EASY...BUT,」
昨晩「男祭り」に向けた、煽り特番「小川直也vs吉田秀彦」が放送された。
PRIDEの煽り映像が秀逸なのは今更指摘する必要もないが、この番組では、過去の煽り映像がふんだんに使われていて*1、当時の空気が甦ってきた。
当時、小川に対して、何の思い入れも無く、彼の出場にいまいち乗れなかったのだが、この煽り映像で一気に心の奥を掴まれたものだった。たとえ、相手が噛ませ犬丸出しのジャイアント・シルバだったとしても。
というわけで、その出色の煽りVTRをプレイバック。
【PRIDE GP 2004 2nd Round/小川直也vsジャイアント・シルバ】
“そういえば逆風ばかりの人生だった”
そういえば追い風なんか感じたことなかった。
てっぺんを目指して柔道を始めたわけじゃない。
柔道を始めてたった4年で世界チャンピオンになった異端児
一番てっぺんを賭けて戦って彼が知ったこと。
それはこの国の人たちにとって銀メダルくらいはメダルじゃないってこと。
「完敗です。すいません。いいっスか?」
まさか、こんなに叩かれるとは。
「油断した小川」「小川 精神的弱さ」
小川直也はへこんだ。
逆風
その後もいろんなところで暴れた。しかしどこでも異端児扱い。
「何となく言っちゃいけないな、って事を気付いたら言ってるんだろね。
いつも思うんだよ。終わってみて『あ〜あんな事言わなきゃ良かった』って。
まあ、いろいろ(周囲からの)嫌がらせはあるわね。
でもそれは、今言ってもはじまらない話だから」
一言多いからには、本当に練習だけは誰よりもやっている。
人知れず「努力の虫」
でもオリンピックみたいな「勝った負けた」のシビアな世界はこりごりだと
彼は言った。
しかし2004年。
彼はシビアすぎる勝負の世界に再び引き寄せられてしまった。
風、
風…。この風は?
初めて感じる…風。
「あるでしょ。男には一生に一度ハッスルしなきゃいけない時って」
一生にもう一度だけ異端児小川直也がいよいよ覚悟を決めた!
一言多い努力の虫。
人生簡単じゃなかった。
しかしもう一度だけ人生は悪くないと信じてみたい。
風よ。風よ! 吹け!
*1:特に小川のパートはほとんどが過去の煽りVTRから引用されていた