年末年始のテレビ番組を振り返る

08-09年の年末年始の番組は例年以上に面白い番組や意義深い番組が多かったように思います。
特にテレビ東京の番組が目立っていました。
まだ観てないのもたくさんある*1けど、個人的に特に印象に残っている番組を振り返っていきたいと思います。

・「ザ・ドリームマッチ09」(TBS)

この番組が今年の年明けに放送されたことだけで、今年のテレビが楽しみになった、と勢いで言っちゃいそうになるくらい至福の時間を与えてくれました。
内村と松本の二人を抜きにしてもこの番組は見どころは多かったですが、やっぱりこの二人の最後の握手の時の表情がすべてでしょう。
夢で逢えたら」以降、長く二人のファンだったことをこんなにも嬉しく思える日が来るとは、本当に感慨深いです。
ネタの打ち合わせから、番組終わりの打ち上げまでを密着した映像があれば見てみたいなぁ。
リンカーン」とかでいいから放送してくれないかなぁ。


それと、吉田Pがこちらで20周年で「機は熟した」と書かれていますが、ホントにやって欲しいです。
夢で逢えたらリターン」。
ユニコーンもちょうど復活したし。

・「鶴瓶カレンダー」(テレビ東京)

もう期待以上のバカバカしさと悪ふざけで地上波の放送コードギリギリっていうか、普通にアウトだろ、これっていう出来になってました。
なんというか、最低の番組でした。(一応、誉めてます。)
チュートリアル宮川大輔、土田、おぎやはぎアンタッチャブルそして大橋アナと非常に的確なキャスティングに加えて、意外としっかりした構成がただのグダグダの番組にならなかった要因でしょう。
主要スタッフがどこかに飛ばされてなければ、是非とも来年も観たいです。
そして何回鶴瓶が、年末年始の他の番組で、これで牛に足を踏まれたっていう話を聞いたか。

・「相談バカ一代」(テレビ東京)

ケンドーコバヤシ有吉弘行という現在のバラエティ番組のパネラー、2トップをキャスティングしてこの企画というだけで、もう成功は約束されたようなもの。に加えて、その格好の餌食としてムーディ勝山長井秀和、そして風子が差し出されて面白くないはずがないです。
特にこちらでも紹介されているムーディ勝山とのやりとりはちょっと考えさせられました。
有吉がムーディに対して「今一発屋増えてますよ、一発屋業界にも入れないですよ」という言葉は、こちらの『「キング・オブ・一発屋」小島よしおのキャラクター戦略』という記事と併せて見ると非常に興味深いです。
ただ大島はこの企画意図に合っていない気がするので、彼女を別の女芸人*2に変えて、レギュラー放送すれば、またテレビ東京深夜の名番組になるでしょう。まぁ「怒りオヤジ」と被ってる気もするけど。

・「ゴッドタンSP」(テレビ東京)

「雑我慢選手権」は期待以上でも以下でもない感じでしたが、「マジ歌選手権」は過去最高の出来だったのではないでしょうか。
特に東京03の謎のマネージャー大竹との絶品のセッションのたまらないバカバカしさと、いままで何で出てなかったの?と言いたくなる新メンバー秋山。
そして、特筆すべき香田晋の見事な牛乳チョイこぼし芸。有吉のツッコミに勝るとも劣らない効果を発揮していました。
まさに「悪ふざけの最高峰」に仕上がっていました。

・「たけスポ」(テレビ朝日)

毎回グダグダながら、たけし軍団の勢いだけで無理矢理番組として成立させるこの番組。
しかし、今回は、そのパロディ企画の完成度が妙に高く、良質のパロディ番組のようになっていました。
例えば、女格闘家と男芸人がガチンコで対戦する「Danjyomite!」やホテイアオイだけを食材にダイエットするという企画など、タレントを変えれば、普通にゴールデンタイムなどで放送できそうなものが多かったです。
特に「レッドカーペット」と「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」に熱湯を加えた「熱湯カーペット」などは、タイトルを含めて完成度の高いフォーマットになっていました。
こんなの、ホントは「めちゃイケ」あたりでやるべきパロディ企画だと思います。
逆に言えば、これは果たしてたけし軍団でやるべきものなの? というちょっとした疑問も頭をよぎりますが、面白かったです。

・「くりぃむナントカSP」(テレビ朝日)

もう番組の最初から最後まで大木ちゃんが嬉しそうに満面の笑みを浮かべているのが何とも言えない感じでした。こっちにも嬉しさが感染してくると同時に、それ故、切なさも感じたり。
番組企画も「どこよりも早く09年の流行語を決める」といういかにも深夜にやっていた「くりぃむナントカ」テイストで大変面白かったです。
そんな「スベリ」前提の企画ながら、それを越えてスベったますだおかだの岡田と、TKOの地力の差というか心の強さの差がちょっと目に付いたような気がしました。TKOが途中で心が折れたのに対して*3、岡田は逆に生き生きとしていったのが印象的です。

その他

有田の生真面目さとかそれぞれの関係性がおかしかった「新春!モヤモヤアリケンオヤジSP〜明日のテレビを考える〜」。
2部構成というのを巧く利用しゲストで天丼をするという見事な構成で、千秋スペシャルの様相を呈した「ガキの使いSP」。
ゲスト陣もコラボもウッチャンの参加もいずれも素晴らしかった「ザ・スリーシアター」。


加山雄三が個人的なイメージを覆した「巨匠たちのコトバ」、今後シリーズ化しそうな「新型芸人オークションキリウリ」、八木しかもう印象にない「ゆるせない話4」、坂上忍を今年上半期あたりまで目を離せない存在にした「踊る!さんま御殿」など他にも面白かった番組が多かったです。
ドラマでは永作さんの「福家警部補の挨拶」が良かったです。“NHKっぽくないNHK”らしいドラマでした。

*1:録画したつもりだった松之助のドキュメントが録れてなかったのが悔やまれる。

*2:例えば、大久保さんとか、かな?

*3:木下は終盤立ち直って盛り返してたけど