大泉洋、自分が愛される理由を饒舌に語る

先日放送された『スタジオパークからこんにちは』にゲスト出演した大泉洋
大泉洋は言わずと知れた『水曜どうでしょう』をきっかけに北海道からブレイクした北海道のスターで、そこから全国区の人気になった稀有な存在である。
そして、彼の人気を表すときにもっともしっくりくるのが「愛される(愛されている)」という言葉だ。
なぜ、大泉洋は愛されるのか。
その問いに大泉は即座に「あれだけやって、僕が嫌われる理由、ないと思うんですよ」と嘯く。
さらに、自分がファンに愛される理由をとめどなく饒舌に語りだした。

北海道の洋ちゃん

北海道でこの番組(『水曜どうでしょう』)をきっかけにものすごく人気が出まして、ただの大学生ですからね、始まった時って。
          (略)
ホントにだから、北海道の人たちにとって、僕のことをスターだとか芸能人だとか思ってる人は少なくて、そのへんにいるお兄ちゃんと変わらないわけですよ。大学時代からやってるから。
「北海道の洋ちゃん」って感じなんですよね。
だから、僕が初めて全国放送の(ドラマ)『救命病棟』に出たときに、北海道だけ確か27%くらいあったんですよ。全国的には20%くらいだったんですけど。
それだけ、北海道の人たちが(応援してくれるのは)、単純に高校野球で北海道の高校が甲子園で活躍してる、みたいな見方なんですよ。
今日なんかもそうだと思うんだけど、やっぱり僕が初めて何かをするって時に、僕は、ファンを決して安心させる存在じゃなくて、大丈夫?って(心配されると)いう、常に自分の実力よりもちょっと背伸びした仕事をしてる感じなんですよ。ついこの間まで、北海道のバラエティ番組ばっかり出ていた人が突然、それこそ江口洋介さんやら松嶋菜々子さんやらと共演するって聞いて、北海道の人たちはこういう(心配した)感じで見たわけですよ。「大丈夫か、こいつ?」って。それで、視聴率が27%とかに行くわけですよね。

北海道の人がどう見るか

常に僕が意識してるのは、「北海道の人がどう見るか」っていうことなんですよね。
だから、北海道の人たちが見たときに恥ずかしい思いをさせたくないとか。
だからといって、俺が北海道の人達にとっての自慢ってわけじゃないんだけど、だけど「なんだ、大泉、カッコ悪いことするなよ」って言われたくないっていうか。
たとえば、僕が全国区のバラエティにポンと出たりに、俺が萎縮してるように見られてくない。なんかこう緊張してできない風に見られたくない。だから、全国の番組に出たときに、毒づいたりしたわけです。余計に。全国区の番組に出たほうが。別におまえらに好かれようと思ってないからって。そしたら、それを北海道の人たちが見たときに「おおお、行け、大泉!」っていうふうに見られたいわけですね。
だから僕がこういうふうに全国区の番組に出ることを北海道の人たちは必ずしも喜んでないというか。どこか、いつまでも「北海道の洋ちゃん」でいてほしいという思いはあるんだと思いますね。

妙な仲の良さ

大泉洋っていうのは単体でいろいろ活動してるわけですけど、そのバックに他に4人いて、TEAM NACSというユニットを組んで芝居してるっていうのがもう一つ僕の顔としてあるわけですから、それはやっぱり大変心強くいられるっていうか。
一人じゃできないことはいっぱいあるわけで。なにをやっても、ナックスに帰ってきて、ナックスでできるってことは面白い。
まあ、彼らとは北海道でバラエティ番組とかもやってますから、そういういろんな顔が持てるっていうのはありがたいし、なかなか出会えないメンバーですよね。それぞれがホントに面白い。誰よりも僕らが僕らのことを面白いと思ってる
僕らの劇団がね、どうしてこう、5万人もお客さんが来てくれるのかなって思うんですけど、正直僕らの舞台が日本一面白いわけでもないし、そんな凄いものではないと思うんですよね。
だけど、ここまで応援してもらってるのは、なんとなく僕らからそこはかとなく出る「妙な仲の良さ」というか。(略)何でこの人たち、こんなに仲がいいんだろうって嬉しい感じもあるじゃないですか。僕はそれなんじゃないかと思うんですよね。
なんとなく大学からの学園祭みたいなノリで今でもこうやって仕事をしている、こういうところに自分たちの憧れみたいなところを重ねて応援してくれているのかなと。
そうじゃないと僕らの舞台を5万人も見てもらえてるっていう理由がよくわからないんで、そう分析してるんですけどね。

鈴井貴之編集長 大泉洋
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