入学願書に芸人の全てが宿る？
『マンスリーよしもとPLUS』の９月号（８月１日発売号）の特集記事は「同期芸人」。
その中では、同期の芸人たちの対談はもちろん細かな相関図も作成されて、非常に充実したものでした。
他にも一緒に掲載されていたＮＳＣの入学願書（一部の芸人はＮＳＣ時代のプロフィール）が*1面白い！
字の丁寧さ、大きさや写真の貼り方などもそれぞれ個性的なので実際に雑誌を見てもらうのが一番かと思います。が、文章だけでも、現在の芸風の片鱗を垣間見せている人もいれば、逆に全然考えられない感じの人、ギャグに走って盛大にスベっている人と様々で、とても興味深いので、一部をご紹介します。*2
【趣味・特技】プロレスに関する知識ならなんでも頭に入ってます。自分で散髪するのが得意です。
ウソで話をひろげることが得意です。
【趣味・特技】ギター。１００ｍを１５びょうで走れる。
うけ身（前回りうけ身）が上手。
●秋山竜二（ロバート）
【自己ＰＲ】
おもしろい事を考えたり、話すのが生きがい。
肩のはばが広い。
相方とおもしろいことを追求してがんばる。
●板倉俊之（インパルス）
【自己PR】小学校６年で初めてお笑いをやりたいと思い、テレビを真剣に見ていたので基本はできているつもりです。
【自己ＰＲ】人にだまされないように私の人生を大切にしたいと思うのでぜひ入りたいです。
「人にだまされないように」って入るのがＮＳＣって……。
●椿鬼奴（宮崎雅代）
【自己ＰＲ】普段おもしろいと思うこともっと色んな人に気づいてほしい。（目標）
大勢の人の前ほどテンションが上がっておもしろさ倍増。但、テンションの低い時、むかつく奴の前での保証なし。人生最後のかけがんばるぞ
「（目標）」とか「但、テンションの低い時、むかつく奴の前での保証なし」なんて注釈が入るところが、奴さんらしい。
●西野亮廣（キングコング）
【将来の希望】日本一の漫才師になりたいです。
【自己ＰＲ】漫才師は小学校の頃からの夢です。負けず嫌いで、人を笑わすのが楽しくて、目立つのが好きで、高校の文化祭では、３年連続の司会をしたり、有志のコントや漫才では文化祭賞をとりました。ヒマをみつけたら友達とネタ対決をしたりしています。ＮＳＣに入って漫才の修業をして、もっと多くの人に自分の存在、自分のネタを見てもらいたいです。僕は誰よりも漫才が好きです。ＮＳＣに入ったらがんばりますので宜しくお願いします。
非常に読みやすい丁寧な字でびっしりと。
●山里亮太（南海キャンディーズ）
【自己ＰＲ】私は関東出身です。ですから、幼い頃から『笑い』に多く触れていたわけではなく、地元関西のＮＳＣ志望者の様に幼い頃から目指していたわけではなく、高校１年生までは薬剤師を目指していた程です。ですが笑いは大好きですし、笑わすことが本当に好きです。ですから「関東だから」という不安はありません。私は寮という特殊な環境に暮らしているため礼儀はしっかりしている自信はもっています。そしてそのような特殊な環境に暮らしているからこその様々な経験なども私にとって非常にプラスのことであると思います。そしてその様々な経験から身をもって感じたものとして、『自分に限界を作らない』というものがあります。私はこれを肝に銘じ、頑張っていきたいと思います。
ライバル西野に負けず劣らずびっしりと。しかも字も小さくて判読するのに一番苦労しました。にしても、どんだけ「関東出身」がコンプレックスになってるんだ！
●綾部祐二（ピース）
【趣味・特技】チョップ
【自己ＰＲ】スピードをいかしたレスラーになりたいと思っています。
自己ＰＲ欄には、一緒に覆面レスラー風の写真が貼り付けてあります……。ただ、【応募したキッカケ】だけは「笑いに対する価値観が通用するか試すいい場所だと思う為」と真面目に回答。
●吉村崇（平成ノブシコブシ）
【自己ＰＲ】私ばり強い。
●村上純（しずる）
【自己ＰＲ】現在私は結果的にいわゆるただの学校、バイトなどにいるひょうきんものに過ぎない状態です。しかし、そう、どんな人でも初めは井の中の蛙なのでしょう。だから私はより大きな井戸であるNSC、そしてさらに大きな笑いの井戸を追求したいです。貪欲なまでに。
【自己ＰＲ】
小さい頃から人を楽しませることが大好きでした。お笑い芸人を職にしたいと思っており、そのためには努力を惜しまずに一生懸命に何事も取り組んでいきたいと思います。今までの人生経験（応援団長、日舞、演劇の勉強など）を活かしながらさらに向上していきたいと思います。
【自己ＰＲ】お笑い芸人になりたいです。お笑い芸人にしかなりたくないです。
プロとして食べていけるように、死に物狂いで頑張ります。
●藤森慎吾（オリエンタルラジオ）
【趣味・特技】動画収集 冬
【自己ＰＲ】相方との出会いが奇せきだと思ってます。この世界でいきていくのは大変なことだと思いますがこれしかないと思いました。必ずいつかルミネの舞台に立ちたいです。
「相方との出会いが奇せき」と意外なアツさを披露。
●川島章良（はんにゃ）
【自己PR】まけずぎらいなところです
●金田哲（はんにゃ）
【自己ＰＲ】とにかく体を動かすことが大好きで、小、中、高と体育の成績だけは５でした。風邪も引かないので、もしＮＳＣに受かったら毎日休まず行こうと思います。
ここからは第２特集「ＮＳＣ」から
●今田耕司
【志望コース】ＴＶタレント
【自己PR】明るいだけです。
【応募したキッカケ】入りたかった
【何を見て応募したか】学校の前を通った
●板尾創路
【志望コース】漫才
【自己ＰＲ】お笑いに自分の青春をぶつけたいと思います。
あの板尾さんが「お笑いに自分の青春をぶつけたい」と！
●ほっしゃん。（星田英利）
【自己ＰＲ】初めまして。僕は明るくて、性格はちょっときつく、短気です。でも、自分に対しての攻撃にはあまり腹を立てません。どうでもいいようなことに、怒ったり、すねたりします。そしてよく『プライド不携帯人』といわれます。僕としては人並み以上のプライドは持っていると思うのですが、友人達が「これはできへんやろ」と言った無理な要求に挑戦し、すべてパスしてきました。とにかく、お笑いに対しての自信もありますし、やっぱり何といっても好きですのでどうぞよろしくお願いします。
隙間なくびっしりと。
他にもたくさんの芸人の入学願書が掲載されています。
よく「処女作に作家の全てが宿る」などと言われますが、芸人たちの入学願書にはどの程度、芸人の資質が宿っているのでしょうか？ 是非実際に見てお確かめください！
