ウド鈴木に学ぶ関根勤の21世紀を生き抜く方法

11月10日深夜に放送された『カタリダス』。
この番組はD-BOYSらを聞き手に様々なジャンルの「賢人」たちがあるテーマについて講義風に語るというものです。
今回のゲスト(賢人)は関根勤
彼が選んだテーマは「21世紀を生き抜くためには」
そこで関根は嫉妬さえ覚えるほど憧れているというウド鈴木の魅力についてたっぷりと語っていました。
あまりにも面白かったので書き起こしてみたいと思います。
あと、関連として『アメトーーク』「嫁が大事芸人」での妄想の達人の新たな妄想法もあわせて。
以下、関根勤の語りです。


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今、日本人に必要な心構え。この心構えを持っていれば21世紀を切り抜けていけるんですよ。
ウド鈴木

彼からその心構えを学びたいと思います。
皆さんは今、笑っていると思いますけれども、これから私が彼の話をするにつれて、その笑顔が真剣になり、最後は肯き、最後は感涙にむせび泣いているでしょう。
このウド鈴木くん。お笑い芸人、人間として、私は嫉妬さえ覚えるほど憧れています。
さあ、それではウド鈴木は何故凄いのか。

『ピンチの切り抜け方』

ピンチの切り抜け方が凄い。
皆さん、ピンチに直面して人を怒らせたりしたときどうしますか?
人をなだめたり、あるいはそこから逃げてしまったり……。
彼はそうしません。
我を貫き通すんです。

ピンチの切り抜け方
己の我を貫き通せ!

事務所をクビになったことがあります。
マネージャーとウド鈴木はひょんなことからケンカになりました。
そこへウチの社長が中へ入りまして、「ちょっと待て」と。「マネージャーに逆らうってことは社長の俺に逆らうことだ。お前の言ってることは間違ってる。謝れ」と。
ウドは謝らない。「(ウドの真似で)謝りません!」
「じゃあ、辞めろ。クビだ」と。
「分かりました。今までありがとうございました!」そのまま去ってしまいました。
そして社長はマネージャーに「いいだろ? ああいう受け答えをした男だ。クビでいいだろ?」
ところが、15分たったらウド鈴木は帰ってきました。
「社長、今まで大変お世話になりました。私は今日で浅井企画を去りますが相方の天野くんをよろしくお願いします!」と頭を深々と下げて帰っていったんですよ。
それを見た社長はウドを許したんですね。
すごく天野くんが好きなんですよ。天野LOVEなんですよ。
結局、我は通すが、義理人情は大切にするんです。*1

『誰からも愛される秘訣』

私はウドくんを嫌いだという人を聞いたことがありません。

誰からも愛される秘訣
面倒くさい奴になれ

それはメンドくさい奴になれってことですよね。これはちょっと逆のようですけども。
ずんの飯尾くん。彼はウドより1つ年上なんですけども、芸人としては半年後輩なんですよ。
ウドくんは先輩なんだけど年上ってことで「飯尾さん」、飯尾は「ウドくん」あるいは「ウド」と呼び合う間柄。
二人は大変仲がよく、一時、半分同棲してました。
で、その時に夕ご飯に何を食べようかと。
ウドくんが「飯尾さん、何にしましょうかぁ?」「そうねえ、中華がいいかなあ」って言ったら
「あぁ、いいでしゅねぇ、中華、いいでぇすねぇ!うぅん。飯尾さん、でも和食もありますけどもぉ」
「ああ、和食もあるけど、俺やっぱ中華食いたいな」
「あぁぁ、やっぱ中華でしゅよねぇ!中華、おいししょーですねぇ。でも、飯尾さん、和食もありますけどもぉ」
結局、ウドは和食を食べたいんですよ。だけど年下から和食が食べたいとはいいずらい、と。
そして、このやりとりを30分やって、結局飯尾くんが察して「じゃあ、和食行こう」と。

相手を否定せず、我を通す

「いいんですか!飯尾さん、和食でいいんですか」「いいよ」と。
それで和食は大変おいしかったそうです。
そして、今日おいしかったねえ、とウチに帰って寝ました。
で、1分後、カチャッと電気をつけるウド。
枕元にウドが正座してるわけですよ。
「飯尾さぁん、本日はぁ、飯尾さんがぁ、中華を食べたかったのにぃ、僕の我侭でぇ、和食を食べさせてぇ、申し訳ございませんでしたぁ!」
そんな謝るんだったら、最初から中華食わせろって。そういう面倒くさい奴なんですよ。

手がかかるんだけど……
愛すべき存在

『幸せをつかむには?』

皆さん、幸せになりたいですよね? そのためには人を疑ってはいけないんですよ。

幸せをつかむには?
人を疑わない!

ある占い師の人に「嫁さんがほしい」と相談したところ「東へ行け」と言われたらしんです。
その後、運命の人探しの旅に出るんですね。
そして、飯尾くんと二人で北海道へ行きました。
次から次へと声をかけました。ところがそんな不審人物相手にされるわけないですよね。
普通それでめげちゃうじゃないですか。
なんだ、占いの人の嘘だったのかな、と。
ところが彼は、11年間かけて、嫁さん探しの旅、日本国中行きました。47都道府県制覇。
結果、東京にいる方と結婚しました(笑)。
純粋にまっすぐ生きる人なんですね。

『ストレスをためずに生きるには?』

皆さん、ストレスありますよね。ところが彼はためない。

ストレスをためずに生きるには?
常にムキになれ!

常にムキになってるんですよ。
ある時、自宅が小学生にバレたんですね。
ピンポンピンポン……。「ウドー!ウドー!」と。
普通無視するか「ダメだ、ダメだ、来ちゃダメだ」と(適当にあしらって)いうでしょう。
でも、彼はもうムキになりますから、まず部屋着では失礼だということで一応外出着に着替えまして、降りていきまして
「ピンポンピンポン、『ウド』はない」と。「『さん』をつけろ」と。
「まず『おじゃまします』だ。そして人のウチを訪ねるならば手土産くらいもってこい」と。
小学生に向かってガンとしかりました。

子供でも大人と同じように接する。

その結果、小学生はその意見を聞きまして、次の日、ピンポーンと。
「ウドさん、来ましたよ」出て行ったら、ランドセルから給食の残りのパンを取り出して「はい、お土産!」
その後、ウドは引越しをしました(笑)。
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関根勤の新しい妄想法

以上のような「語り」終了後、D-BOYSの面々との簡単な質疑応答のコーナーがあり「関根さんの21世紀の生き抜き方は?」と問われた関根さんはそれに対しこう答えました。

僕はね、まっすぐ生きたいんですよ。
妻に僕が死んだときに「このジジイやっと死んだ」って思われたくないんですよ。
「一緒に結婚できて良かったわ」って言われたいというのがひとつのプライドですね。最終的な。


先日放送された『アメトーーク』「嫁が大事芸人」を思い出します。
そこで原西に「ずば抜けている」と言われるほど異常な愛し方を披露しました。
その中でもっとも印象的だったのは関根さんが発見したという「新しい妄想法」でした。

この間、20年前の写真があったんですよ。妻が35歳なんですよ。すっごい綺麗なんですよ。
俺、この時の妻の美しさをあの時満喫したのかと。
あの時、37歳だったから思わなかったかもしれない。
それでなんとか方法はないかと思ったんで、今の妻が55歳です。
で、俺が勝手に20年後に行ったんですよ。だから(妄想で)俺が77歳になる。
そうすると20年後の俺は今の妻を見て絶対、「あの頃の55歳の、若かった妻をなんでもっと満喫しなかったんだ」って思うから
俺は77歳(の脳)で妻を見てるから、すっげーいい女なんです。すごい若いし。
今までは違う世界へ行ったり、若くなったり(妄想で)してたんだけど、自分が先へ行くって言う新しい妄想法を考えました。

ちなみに余談ですが、これを受け土田は自分は嫁が年をとって老けても全然構わない、と以下の名言を残していました。

「結婚というのは自分が好きな人の年老いてゆくのを見れる権利を得たことと思っているんで」

*1:この後、ヤクザにからまれ「キャイ〜ンのポーズは天野くんとしかしません」と断固拒否した直後、キャバクラでキャバ嬢とポーズをなんどもやっていた、という有名なエピソードを披露。