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『欽ちゃんの仮装大賞』が続いている秘密

かつて「素人」(みたいな人)ばかりをテレビ番組に起用することを批判された萩本欽一

プロを出せという人こそテレビの素人だ

という名言で反論した。
そして「主役は素人」と胸を張るのが『欽ちゃんの仮装大賞』だ。
途中、司会に香取慎吾を迎え番組名も『欽ちゃん&香取慎吾全日本仮装大賞』にリニューアルされたが、内容自体は大きく変わること無く5月5日の放送で88回目を数える日本を代表する長寿番組のひとつだ。
東日本大震災後、バラエティ番組の放送が自粛された中、家族みんなで楽しめて前向きになれる番組として選ばれ、真っ先に放送されたバラエティ番組のひとつもこの番組だった。


そんな『仮装大賞』は一度番組終了の危機を迎えたことがあるということを『文藝春秋 2012年 03月号』で萩本欽一自身が寄せた「僕が泣いた『仮装大賞』名作選」の中で明かしている。
それは1985年のこと。
萩本欽一がテレビをやめ休養期間に入るにあたり、番組降板を申し出た。
それに対し、当時のディレクター斎藤太朗が言ったのだという。

「あれ? 大将はよく言ってたよ。仮装大賞は素人さんが主役だって。欽ちゃんが主役の番組は大将がやめるといえばやめられるけど、主役の素人さんがやめると言ってないのに脇役が勝手にやめるっていうのはないんじゃないの?」

それを聞いた萩本は「ごめんなさい、続けます」と意思を翻した。

正直いうとそれまでは、「主役は出場者のみなさんです」と言っていたものの、心の中では俺が主役だと思ってた(笑)。でも、このときに主役は素人さんだと、思い知らされましたね。

なぜ素人を使うのかと問われると萩本は「プロにできないものを持っているプロ(素人)を使っているんだ」と答えている。

この番組が長く続いた秘密は、“素人さんが主役”で、プロがそれをわきまえていたからなんです。これからも続けていきたい。いや、主役にだまってついていきます(笑)。