09-10年の年末年始のテレビ番組を振り返る

09-10年の年末年始番組*1は、テレビ東京が圧勝だったと思います。
まだ見ていないものも多いですが、特に印象に残ったものを振り返ってみたいと思います。

『ゴッドタン・キス我慢選手権ファイナル』

今期の年末年始番組の中、圧倒的ナンバー1はこの番組でしょう。
これまでの4回も期待に違わぬ面白さだったし、Twitterでもプロデューサーが「自信作です」と胸をはっていたため、事前にハードルが上がりまくっていました。
しかも、シリーズも5回目となるとマンネリ感も出てきてしまい、その期待感を超えるものになるのは難しいと思います。
しかし、そんな懸念を軽々と吹っ飛ばす見事すぎる完成度でした。
「想像の斜め上を行く」という言葉がありますが、これは、この作品のためにあった言葉ではないかと思います。
入江雅人みのすけなども起用し脇を固めた完璧な布陣で展開されるハイクオリティな悪ふざけ。
揃いも揃ってバカばっかでした。

湯けむりスナイパー

ドラマではこの作品が飛び抜けていました。
旧作2本に加え新作3本の放送でいずれも『湯けむりスナイパー』らしい胸にしみるものでした。
特に番頭さん役のでんでんの素晴らしさよ。哀愁が服を着て歩いているかのようなその姿は、人生で大事なことの全てを背負っているような気がしないでもありませんでした。「人生で大事なこと以外全て」の勘違いかもしれないけど。なんか色々、にじみ出てました。
さらにラストでは長門さん演じるQが、最愛の友人を亡くした心情を吐露する場面があり、そんなセリフ、冷静に観れるわけがありません。号泣です。

『IPPONグランプリ』

松本人志をチェアマンとして大喜利の日本一を決める、というコンセプトを聞いた時に心配になった、無駄な緊張感と「ダイナマイト関西」との棲み分けが出来るか、というのは概ね杞憂に終わったように思います。
ここに、ビビる大木をキャスティングしたのはいろんな意味で大きかったと思います。
いみじくも松本が「1点ですけど、仕事が減らない1点ですね」と大木の解答へコメントしましたが、まさにその通りのいい仕事でした。
若林、有吉といった個人的な好みの芸人がいい答えを連発する中でも、やはり圧倒的だったのがバカリズム。そのバカリズムを素直に絶賛する松本の解説もいちいち良かったです。

『本当にあった!恐いデーブ』

NHKの『タイムスクープハンター』の真裏で放送されたフェイクドキュメンタリー。
『とにかく金がないTV』のディレクターを務めた岡宗秀吾が手がけ、松江哲明も参加していたようです。
デーブ・スペクターが、アメリカの番組でデタラメな日本の姿を紹介していたということで、その番組を検証するといった内容。そこで紹介されるVTRは、日本は空前の芸人ブームってことで「おいしい」という意味が分からない外国人リポーターが、その意味を取り違えムーディ勝山に罰ゲームと称してボーリングの球を頭に落としたり、芸能人AVがブームってことで磯山さやかがオナラAVに出演するまでドキュメントだったり、日本の人気アーティストEXILEとして加藤鷹なんでんかんでんの社長、乱一世が紹介されたり……、稀にみるような、カオス!
テレ東を基準としても振りきれてしまっているような狂った作品でした。

『明日のテレビを考える〜テレビ東京ラジー賞

モヤモヤさまぁ〜ず2』『アリケン』『ゴッドタン』というテレ東人気深夜バラエティが集結した新年(忘年)会。
大橋、大江、松丸とテレ東が誇る女子アナ3トップが立ち並ぶカットはある意味豪華。
途中、既に終了した『怒りオヤジ』から竹山や及川奈央も参加し、テレ東っ子垂涎の内容でした。
なにより、みんな楽しそうなのが良かったです。
アナウンサーと担当番組をシャッフルしようという話になっても昨年同様、『モヤさま』と大江アナに人気が集中し、さまぁ〜ずも大江アナも堂々と相思相愛っぷりを見せつけるのも微笑ましかったです。
EDの伊藤Pの言葉も良かったです。

テレビ界の端っこでそれぞれ好きな方向に進んでいるテレ東の深夜バラエティーたち。1年に1度くらいはこういう楽しい飲み会もいいものです。本日2009年をしっかり反省いたしました。来年も楽しい反省会できるよう気を引き締めて好き勝手やっていきます。

その他の印象的だった番組・場面

・『検索ちゃんネタ祭り』での「なんじゃこりゃ?(田中)」というしかない友近のネタ「僕と万年筆」
さまぁ〜ず司会、ゲストがウド鈴木原沙知絵という謎のキャスティングの懐かし音楽映像番組『さまぁソン』
・『アドレな!ガレッジ』で若林の爆発。猿の群れに入れられ悪林覚醒!エサを体に浴びせる飼育員のおじさんに「ぶっ殺すぞっ!テメエっ!」と絶叫。終わった後も「アイツ、どこ行った!?」
・『オールザッツ漫才2009』で披露された(らしい)笑い飯 哲夫の「仏教的に正しい『一休さん』の歌」*2
・『ガキの使いSP』大地真央林家パー子前田美波里ジミー大西
・『歌うお正月!6時間笑いっぱなし生伝説』の板尾創路のオリジナルソング「祭」
・『フットンダ』「前回はすみませんでした」メンバーのグダグダなモジり。
・『ケータイ大喜利』「槙原寛己が高校の同窓会に出席。「ハシャいでるなあ」何と言った?」
・『さんまのまんま』での爆笑問題、『ドリームマッチ2010』、『新春TV放談』
・有吉、おぎやはぎを加え磐石な布陣となった『クイズ☆タレント名鑑
・『笑う犬2010寿』での南原復活。大物舞台俳優さわむらかずま、「走れナロス」といった新キャラを披露。

*1:ここでは12/25頃から1/5頃までの番組

*2:文明の利器で観ました