芸能界のパスポート

先日放送された爆笑問題さまぁ〜ずの『クレイジートーク』。バナナマンブラックマヨネーズ次長課長をゲストに招いたいわゆる芸人パートでは、非常に興味深い話が連発していた。
その中から特に面白かった部分を厳選して2回に分けて書き起こしておきたい。


まずは、バナナマン設楽の「芸能界のパスポート」の話。

設楽: 芸能界って目に見えないパスポートみたいなのがある。でも、このパスポートって、僕が思うに、芸能界の神みたいな人から、見えないパスポートの永久を貰う人とか、期間限定のヤツとか、回数券的なヤツとか、そういう色々な種類のパスポートがある。で、これを手に入れるには、要所要所でなにかしらの出来事をクリアしてもらえたりすると思うんです。
で、僕からしたら、もう2組(爆笑問題さまぁ〜ず)は永久パスポートを持ってる
2組: (4人一斉に)それは持ってないわ。
設楽: この話をすると大抵、「ない」って言うんですよ、上の人達は。
太田: 絶対、さまぁ〜ずはない!
三村: あんたに(言われたくない)!(笑)
太田: (爆笑)
三村: 俺らが謙虚にないない言ってるのに! 人に言われたらムカつくわ!
大竹: 確かに持ってないけどね。
設楽: いやいや、持ってる。
日村: 下から見ると絶対持ってる。
設楽: 永久をもらったキッカケというか、何があってのここで、俺は芸能界でパスポート手に入れたな的なエピソードを聞きたいな、と思って。
大竹: だから、持ってねえんだよ!

ちなみにこの設楽の「芸能界のパスポート」の話は自身のラジオなどで何度も語られたもので、バナナマンファンにはお馴染みのものだ。そのラジオ『バナナムーン』でのトークをもとにした著書『バナナマンのさいしょの本』でも紹介されている。

設楽: でも、若手で永久を持ってるんじゃないかな、っていう人がいるんですよ!
日村: 今の若手で!?
設楽: 我々と同じ世代!
             (略)
日村: 誰ですか? 
設楽: 矢作さんです。
日村: おぎやはぎではないんですね?(笑)
設楽: 矢作さん持ってるクサイんですよ。
日村: 永久パスポートを、ですか?
設楽: そうです。矢作さんは永久クサイんですよね。
             (略)
日村: 矢作さんは持ってる臭い……でも、小木さんは?
設楽: まだ持ってません。
日村: あははははは!
設楽: ただ、家族パスポートもらった気がする。
日村: なるほどねー。小木さんは森山ファミリーだもんね。そういうカテゴリーもあるわけだ!

この矢作が「永久パスポート」を持っているクサイっていう説は妙に説得力がある。


一方、芸人たちのクレイジートークでは、爆笑問題さまぁ〜ずが干された時期から復活した経緯が語られる。

太田: 俺らだってな、干されてた時期があるから、まったく番組がなかったから、それがNHKの(演芸)大賞と……。
田中: (当時)月一回のラ・ママ(のライブ)だけだからね、仕事が。
太田: 勝ち抜きに出て優勝したら、爆笑問題使っても大丈夫なんだって言って、わぁ〜と(番組で)使ってもらった時に、あぁ、これで「解禁だ!」っていうか……、沢尻解禁(笑)


大竹: 俺らもよ。いっぱいあった仕事がゼロになることを経験してるから。
田中: それはバナナマンはよく解ってるはずだよ。「2回ブレイクしなきゃダメだ」みたいなことよく言うじゃん。
太田: だから(さまぁ〜ずは)低迷してたんだけど三村がある時、そういうどうでもよくなったっていうか開き直ったみたいな感じで……。
三村: 正解です
太田: 割とね、ヨゴレっぽい仕事をやるようになった。あの、ヨゴレみたいなことを絶対やんなかったのが。
田中: 都会的なコントみたいなイメージがあったからね。
三村: 「エラーが出来ない苦しさ」って分かる?
田中: 誰に言ってるんだよ(笑)。
太田: 三村が割と人にイジられて「なんだぁ!」っつって今のキャラクターを(作った)。開き直ったの? あれ。
河本: それのキッカケは何だったんですか?
大竹: 一回ね、(三村が)グ〜〜ってなっちゃったの。
田中: パニックになっちゃったの?
大竹: で、「俺もう何にも考えない」って(三村が)自分で急に
三村: 決めたの!
大竹: 楽しくないから、プレッシャーかかるの嫌だからって。
三村: 赤坂の病院で決めたんだよな(笑)。
設楽: 病院って、何があったんですか(笑)。
太田: それこそさまぁ〜ずに改名した頃なんじゃないの?
大竹: そのちょっと前くらいかな。
三村: 楽になった。「エラーもありなんだ」みたいな。
太田: そうなんだよね、「どうでもイイや」みたいになるといいんだよね。
三村: 「どうでもイイや」に(バナナマンも)なりつつあるから俺はいいんじゃないかって。
太田: どうでもいいもん元々(笑)。
設楽: それだとちょっと話(のニュアンス)が変わってきちゃう……(笑)。
田中: でも、二人ともお芝居ができるから、たとえば役者みたいな……、
太田: どっちに逃げるかだよな! それは「逃げ」だけどね! 俺から言わせると。
三村: でもさ、小ちゃいパスポートでしょ? それ(芝居)も1個のパスポート。そういう事でしょ? そういう話だよね?
太田: (無言で鋭い視線) 
三村: 太田さん、マジの目、ダメ(笑)。
太田: (爆笑)。

太田は最後、芝居など別の分野に行くことを「逃げ」と表現しているけど、重要なのは、「逃げ」ることを否定しているわけではないこと。
みんなお笑い(芸人)愛が強すぎて、グッと来る。

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