【日記】 月の光に導かれ
「3. 141592……」
『ごちそうさん』で高校生に成長した「ふ久」を演じる松浦雅が円周率を唱え始めた時、僕は強烈なデジャヴを感じた。
それもそのはずで、ほんの数ヶ月前、まったく同じように松浦雅が円周率をつぶやくシーンを見たことがあるからだ。
それは『美少女戦士セーラームーン』20周年を機に2005年以来復活した『セーラームーン・ミュージカル(セラミュ)』でのことだった。松浦はセーラーマーキュリーの水野亜美を演じていた。水野亜美はふ久と同様、勉強が得意なキャラ。彼女もまた「3. 141592……」と口癖のように円周率を唱えるのだった。
『セーラームーン』をアニメですらほぼ見たことがない僕が『セラミュ』を観ることになったのは妻に連れられたからだ。
アニメはもちろん、ミュージカルにもハマっていた彼女は、「多部ちゃんも木村多江さんもセラミュ出身なんだよ!」などとしきりに僕に熱弁し薦めていた。そしていつか復活してほしいと願っていた。それが叶ったのだ。だとしたら僕も付き合わないわけにはいかない。覚悟して一緒にいくことを了承すると彼女は目の色を変えてチケットを確保。まさかの最前列を用意してしまったのだ。
「主題歌、ももクロ*1だし…、週末だし…、もしかしたらサプライズで来るかもね」
前日、ソワソワしっぱなしの妻に半ば冗談、半ば本気でそんな軽口を叩いていた。
そしたら、エンディング。ホントにももいろクロバーZがキタッ!*2
「好き」がつながり、偶然が重なった結果、僕らはももクロちゃんたちを見ることができたのだ。それも最前列、目の前で。
美少女戦士セーラームーン THE 20TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTEposted with amazlet at 14.02.10堀江美都子 ももいろクローバーZ やくしまるえつこ 中川翔子 Tommy heavenly6 桃井はるこ 後藤まりこ 女王蜂 福原遥 川本真琴 クレモンティーヌ
King Records =music= (2014-01-29)
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『セーラームーン』同様、妻がずーっと好きなのが及川光博、ミッチーである。
結婚前はワンマンショー(ライブ)などに通っていた妻もなかなかタイミングが合わず行けなくなっていた。もちろん、僕は妻一人で、もしくは友人とかと行ってもいいよと言っていたけれど、我慢してくれていたのだと思う。
年末年始恒例のカウントダウンライブ「ゆくミッチーくるミッチー」は第1回からSHIBUYA AXで行われていた。そのAXが営業を停止するため、14回目となる2013-14年のライブが、この会場で行われる最後となるある意味で記念すべき年だった。僕が務めていた会社は年末年始が絶対に休めない仕事のため、もちろんこの年越しライブに行くことは今までできなかったのだけど、ちょうどこのタイミングで僕は会社を辞めていた。だったらこれは行くしかない、とこれまた覚悟して行くことに。彼女にとってもミッチーのライブは十数年ぶりの参戦だった。
ところで「ゆくミッチーくるミッチー」は毎年、ミッチーがコスプレをすることが恒例だ。『ガンダム』のシャア(通称「赤い彗星のニャア」)、『サイボーグ009』、『宇宙戦艦ヤマト』、『ルパン三世』、『ガッチャマン』、『ベルサイユのばら』、『エヴァンゲリオン』、『ゲゲゲの鬼太郎』など似合いすぎるコスプレを披露する*3。
そして、今回。
それが『セーラームーン』だったのだ。タキシード仮面に扮したミッチーが登場した瞬間、似合いすぎ&かっこ良すぎのあまり僕は爆笑してしまったが、ふと隣の妻を見ると、彼女は涙を流していた。泣いていた。
ずっと彼女はミッチーがタキシード仮面を演るのが夢だった。それは事あるごとに聞かされていた。
その「好き」の頂点がつながるという夢が叶ったのだ。いや、叶っただけじゃない。ハマることは誰もが分かっていたのでいつ実現してもおかしくなかったのに、自分がたまたま十数年ぶりに行ったそのライブでそれが実現したのだ。
なんというタイミングだろう。
と、年越しの話をなんで2月にもなって書いてるんだ?って話だけど、
好きなモノって思い続けるとどこかで繋がっていくねって話。
さらば!!青春のファンタスティックスposted with amazlet at 14.02.10
このCDのLoppi・HMV限定盤の方は2013年が最後となるSHIBUYA-AXでのカウントダウンLIVEや過去のカウントダウンLIVEの歩みを収録したドキュメントDVD付き!だそうです。(※02/23 23:30までHMVとかで要予約。Amazonじゃダメみたいです。)