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2011年上半期のテレビを振り返る

特集

2011年のテレビを振り返るうえで、「震災」というものは欠かせない要素の一つだと思います。実際、震災以前と以後では明らかに空気が違います。でも、ここでは極力その要素を排し、特に震災特番などは触れずに(それを触れだすとキリがないし、あまりに当事者に近すぎるので。)振り返ってみたいと思います。

印象的な芸人・タレント


なんといっても今年上半期のMVPはアンガールズ田中卓志でしょう。
『ロンドンハーツ』『ゴッドタン』『オモバカ』『世界ブサイク陸上』などなどで、まさに「確変」と言える活躍。年の初めには『タモリ倶楽部』で「アンガールズ田中の友達募集!!」なる企画がされたり、NHKのEテレ『極める!』では「田中卓志の紅茶学」まで放送。
『ロンハー』「格付け」では「もうヤだよ〜、ハゲちゃうしさあ、不細工だし、女遊びしてないし、何を拠り所に生きていけばいいんだぁ〜!」 という今年上半期のベストフレーズともいえる魂の叫びも披露。ちなみに9月から始まる新ライダー『仮面ライダーフォーゼ』にも出演が決定。下半期のさらなる活躍(ホントは『キング・オブ・コント』にも是非出て欲しいのだけど。)に期待!


他には「チャラしんご」として再ブレイクした藤森と、『雑学王』などで着実に爪痕を残す中田と、コンビ両方で活躍したオリエンタルラジオ
「2軍のボス」としての自由と使命感に溢れれてフットワークの軽さを見せつけている東野幸治
ホームの『ゴッドタン』「キレ女塾」などの振り切れた変態っぷり、『IPPONグランプリ』でのまさかの優勝での実力者の片鱗、そしてとんねるずの玩具として。そしてさまぁ〜ず三村に「高貴な感じがする」と言わしめた摩訶不思議な存在・おぎやはぎ小木博明
ただの『M-1』バブルでは終わらなそうな愛すべきキャラと関係性を漂わせるスリムクラブ
『アリなし』でバラエティタレントとしての才能を見せつけると瞬く間に各番組に引っ張りだこになった杉村太蔵
さらに、すっかりイジラれキャラとして開花したアンジャッシュ児嶋(ドラマでも連続して名脇役として活躍)、『めちゃイケ』新メンバーの中ではエースに躍り出たたんぽぽ、震災後その絶妙なバランス感覚で「お笑い」の存在を示し続けたサンドウィッチマンなども印象的でした。あと、ヒロシ岡本夏生の再注目も記録しておきたいところです。


特に印象的なバラエティ番組


2011年の現時点でのベスト番組といえば『クイズ☆タレント名鑑』を挙げたいと思います。
毎回手を変え品を変えテレビ愛と悪意を振りまき、それがゴールデンタイムで放送され続けているという奇跡!
特に5月1日に放送された「USC〜史上最大ガチ相撲トーナメント」の素晴らしさは筆舌に尽くしがたいもの。八百長騒動などでマイナスのイメージが蔓延った「相撲」という舞台に、マイナスのオーラをまとった出場者が勝負する。まさにマイナスとマイナスを掛け合わせると大きなプラスになるという猪木イズムを体現したかのような番組でした。
他にも有吉弘行と「ゲス神様」こと水道橋博士が共演しフルスイングした回(6月12日)、振り切れた番組には奇跡が起こるという典型的な例を見せた伝説的素人登場のカラオ「カラオケ歌われるまで帰れません」(5月15日)、アニマル浜口が「気合いだー」を叫び続けた爆笑と感涙を誘う「今の限界名鑑」(2月20日)などなど語り合いたい名企画が満載。



次点は新春早々今年のベストが出てしまったんじゃないかと思わせるに十分な破壊力だった『ゴッドタン』「マジ歌選手権スペシャル」。4月に放送された“奇祭”「マジ歌ライブ」と併せていまだ衰えを感じさせない『ゴッドタン』の笑いに対する執念を感じました。
夢にまで出てきそうなトシムリンの衝撃は忘れられません。間違いなく現時点での今年のベストキャラでしょう。
『ゴッドタン』は相変わらず今年も安定的に神回を放送するという驚異的なことを事も無げにやってのけ続けています。
さらにここに来てもなお「照れカワ芸人更生プログラム」「マジギライ」などキラーコンテンツになりそうな新企画を生み出しているのも素晴らしすぎます。
笑おうぜ!


オードリー春日のカスカスTV おまけに若林 トシちゃんまんじゅう、おまんじゅう編 [DVD]
CSでのオリジナル番組の中にあって圧倒的なパワーとバカバカしさ誇った『オードリー春日のカスカスTV』(セカンドシーズン)も忘れられない作品です。特に「スカートめくり文字読みトーナメント」の超絶的なくだらなさと清々しいほどの何も残らなさは驚嘆に価します。オードリーというコンビの魅力がこの番組によって立体的になるといっても過言ではない気がします。
他にも「オードリー・ルール決定戦SP」「春日語仕分け」など世の中のことなどお構いなしにすべてを笑い飛ばせばいいんだ、という精神あふれるサイテーでサイコーの番組でした。


タイムスクープハンター OFFICIAL BOOK (学研ムック)サードシーズンに突入した『タイムスクープハンター』も今年を代表する作品でしょう。
これまではややハズレかな?というような回があったのも事実。しかし、3期はそれが皆無。すべてての回が濃密! 選ぶ題材、そこからのストーリー構成、キャスティングと毎回唸るものばかり。絶妙の遊び心で笑わせたかと思えば、まさかの展開に驚き、リアルな熱演に感情移入して涙を落とす、そんな作品ばかり。まだ7月にも放送が控えているので、まだ見たことがないという人は是非! オススメですっ!!
ちなみに、『タイムスクープハンター OFFICIAL BOOK』も発売中。この番組同様、濃密で遊び心の効いた本です。こちらもオススメ!


ベスト5として最後に入れておきたいのは『探偵!ナイトスクープ』の「レイテ島からの手紙」。
この素晴らしさについては、大根仁さんらが散々語りつくしているので割愛。見れば感涙必至(もちろん笑いも忘れない)。


他にも色々触れておきたいことはたくさんあるので箇条書きに。
・テレ東『よしもと6時間SP』OPにRGが抜擢。その後HGがそのパロディで登場。東野「まさに人生すごろく!」
・『グッとGIFT』で元・貴闘力が番組側と一触即発。司会の児玉清水道橋博士らとガチの名勝負。
・『炎の体育会TV』で今田耕司が格闘技デビュー。
・『言語遊戯王』がテレビで放送。
・『IPPONグランプリ』で有吉によるバカリズムのヒールターン。
・『おかげでした』で「日村、時計を買う。」などの「○○を買う。」シリーズ開始。
・『Q・わたしの思考探究』鳥居みゆき光浦靖子カンニング竹山など意外性のあるキャスティングで名作連発。
・『しゃべくり007』に太田光登場。みんなに嫌がられる。
・『笑・神・降・臨』にナイツ。
・『黒バラ』「スタメン決め」放送。
・『ようこそ先輩』にピエール瀧
・『お願い!ランキング』で「芸人交換日記」放送。毎回タカ号泣。
・『おかげでした』「QQQの休日」木梨の誕生日に貴明登場で憲武感涙。
・『イメージア』から始まり『キカナイト』が短いスパンで放送、そしてレギュラー化に。
・『チョコバナナ』で日村が設楽への過剰な愛情で発狂。
・『ホンネ日和』地味ながらも良質な番組が開始。


印象的なドラマ・アニメ・ドキュメンタリー

鈴木先生 完全版 DVD-BOX上半期ドラマのベストは圧倒的なクオリティを見せつけた『鈴木先生』をおいて他にないでしょう。
ちょうど『金八先生ファイナルSP』の放送のすぐ後に始まった『鈴木先生』。それは教師ドラマとしてエポックメイキングな作品として象徴的なリレーだったように思えます。
原作の魅力を損なうことなく、それでいてドラマ独特の面白さを追求。まるでコントのようなシーンが同時にシリアスであるゆえ、強烈な笑いと感動と「学び」を与えてくれる古沢良太マジック!
キャスティングもいちいち絶妙で、先生役も生徒役も全員を賞賛したい気持ちでいっぱいです。


TAROの塔 DVD-BOXその『鈴木先生』にも劣らない熱量だった『TAROの塔』も素晴らしかったです。震災の影響で変則的な放送になってしまったのが残念でならない役者陣の熱演。特に松尾スズキ岡本太郎憑依っぷりの凄まじさ!
震災の影響で残念といえば『ヘブンズ・フラワー』。低予算ながらもそれを感じさせない世界観で毎週楽しみだったのに、その荒廃した世界観故、完結されないまま放送が自粛(?)されまだ見ぬまま……。
逆にいい意味で力の抜けた感じで気楽に見れる良作として『デカワンコ』『リバウンド』『マルモのおきて』などが印象的。
役者単位でいえば、主演男優は松尾スズキ、主演女優は多部未華子、助演は富田靖子が特に素晴らしかったです。


放浪息子 1 [DVD]アニメは『レベルE』『放浪息子』『カイジ』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、そして個人的にはハマれなかったけど『魔法少女まどかマギカ』などなど個性的な良作が多かったと思います。
ドキュメントでは震災関係以外では『スタジオジブリ物語』『グループ魂15年の軌跡』などが印象的でした。