24時間営業の不動産屋を営むマダムがステキすぎた。

『チマタの噺』は笑福亭鶴瓶がゲストを招くトーク番組です。
番組ではトークの合間に、街でちょっと気になる「チマタ」の人たちに話を聞くちょっとしたVTRが挟み込まれます。
毎回、このVTRが、魅力的な人々の人生模様が浮き彫りになって秀逸なのですが、2月17日深夜に放送されたVTRでは、小岩にある不動産屋を訪れていました。

夜11時過ぎになっても看板に灯りがついているのが気になったスタッフがインターフォンを押してみると、「営業しております」と言います。
なんと年中無休の24時間営業の不動産屋だというのです。それを経営するのは80歳を超えたマダム・和田京子さん。

子どものごはん食べさせて、お風呂入れて寝かして、さあ行こうなんてね、8時、9時になっちゃうでしょ? どこ行ってももうみんな閉まってる。『1軒くらい空いている所があればなぁ』といつも思ってた。

という発想から24時間営業にしたそうです。
気になってインターネットで「和田京子」を調べてみると、この不動産屋、他の番組でも紹介されており、それによると、なんと起業して3年余り。しかもそのわずか3年で年商3億に達しているそうです。
スタッフが「はじめたきっかけは?」と質問をすると、「まぐれで宅建に受かったことです」と回答。
宅建」とは宅地建物取引業者の資格。合格率わずか16%の難関らしいです。
和田さんはその資格を驚くべきことに79歳で取得したそうです。

私どもの世代はみんな勉強してないんです、戦争で。学校も焼けちゃったし。ですから、鉛筆とか教科書とかノートとか、学校ってものにとても郷愁があったんです。学校行きたかった! でも、行けなかった。
なので勉強したいなぁと思って。孫が『どうせ勉強するなら資格取れるものやれば』って言ったんです。定期券も買ったんですけど、定期買うほうが損だってみんなに言われました。週2回じゃ、ね。でも買いたかったんです! バカみたい(笑)。
(学校は)楽しかった。でもテストに困りましたね。今は(マークシートで)4択とか、ああいうテストなの。よく見ると、○ははみ出さないように正確に塗ること、濃く塗ることって。でないとコンピューターが反応しませんって書いてあったの。私ね、丁寧に塗ったんです。そしたらね、3問か4問ぐらいやってるうちにね、「はい、お時間でございます」って言われちゃって。なんとね、1つ塗るのに5分くらいかかってたんでしょうね。とっても丁寧に塗ったんです。はみ出したらダメだから。まだね、多少分かる問題があったのに。
6Bとか4Bとか絵を描くときの(鉛筆)、あれならシャシャっと塗れるでしょ? 濃いから、太いから! あれでやったんです。そしたら塗ってるうちに手が真っ黒になっちゃって(笑)。結局ね、コンピューターが反応しなくなっちゃったのね。全部0点! みんなスゴい音出して、シャシャ、シャシャって。静かな教室がね、擦るような音がするんですよね。それくらい早く塗っちゃうんですよ、みんな。それくらいにならなきゃとてもダメだと思ってね(笑)。まず宅建の始めとして○をつける練習からしました。