あの頃みんなトガッてた。「お笑い第4世代」の青春時代
名脇役たちそれぞれの演技論
2月13日に発売された洋泉社のムック『バイプレーヤー読本』。
そのタイトルのとおり、ドラマや映画、舞台で活躍する名脇役、渋くて味のある個性派俳優たちに焦点をあてた本です。
バイプレーヤー読本 (洋泉社MOOK)posted with amazlet at 15.02.22
第1章の「バイプレイヤーファイル」では、戸次重幸、手塚とおる、佐藤二朗、小市慢太郎、川原和久、眞島秀和×山中崇、大倉孝二、緋田康人、津田寛治という、僕を含めたある種の趣向の人たちにとっては垂涎の、錚々たる名脇役たちのロングインタビューが収録されています。
その中から、演技論を語っている部分の一部を抜粋してみました。
若林正恭と山里亮太の“ナナメの夜明け”
1月31日の『ミレニアムズ』は「カスママ」の店に来店したゲスト・柳原可奈子が、「絶対あいつら卑屈疲れしてると思う」とシュートな発言をしたことから、とても刺激的な放送となりました。
この回は、『ミレニアムズ』のひとつの分岐点になるんじゃないかと思い、日刊サイゾーの連載コラムにも書きました。
柳原の一言に南キャン山里大慌て - 日刊サイゾー
というわけで、ブログの方には、柳原とミレニアムズのメンバーとのトークを書き起こしてみたいと思います。
なお、コーナーの設定は、春日扮するカスママの店にお客さんとして柳原可奈子が訪れたというものです。その常連客が『ミレニアムズ』の番組ADの“3人娘”にゃんちゅう(山里)、なべこ(若林)、オーサワ(村本)。書き起こしはわかりやすく役名ではなく本人の名前で記しています。
西加奈子という救い
1月15日、西加奈子が『サラバ!』で第152回の直木賞を受賞したことが発表されました。
西加奈子といえば又吉直樹や若林正恭、光浦靖子といったお笑い芸人にもファンが多いことで知られています。
またテレビなどで見ると、たとえ小説を読んだことがなくても、その愛らしい人となりと語り口で一発でファンになってしまう魅力がある人です。
最近も、『SWITCHインタビュー達人達』で椎名林檎と対談し、その魅力を発散させていました。(こちらは、2月7日に直木賞受賞記念ということで再放送されるそうなので未見の方は是非!)
直木賞受賞直後の1月17日には「人生で一番チヤホヤされてます」と愛らしい笑顔で『王様のブランチ』に出演。
西: 猫と一緒に住んでて猫がいてくれることが凄くいい。リラックスもするし、何か厳しい目で見てる感じもするし(笑)。時々めっちゃ見てるんですよ、パソコンの画面。そういうのが凄く助かります。作家と猫は相性いいと思います。
と猫好きエピソードを披露しつつ、最後に祈りを込めた言葉で締めくくっています。
西: 『サラバ!』ももちろん読んでいただきたいんですけど、素晴らしい小説はいくらでもあって本屋さんにいけば絶対に大切な一冊に出会えると思うんで、どうかみなさん本屋さんに行って本を買ってください。
ということで、『SWITCH』以外のここ最近のテレビ出演や雑誌などでの芸人との対談などを振り返ってみたいと思います。
絶望するな。僕達には西加奈子がいる。
『ダ・ヴィンチ(2014年12月号)』の又吉直樹と西加奈子の対談によると、二人の出会いは、2009年の「太宰ナイト」だったそうです。
それ以前から又吉は西の小説の読者でした。きっかけは又吉が『夕暮れひとりぼっち』*1という短編小説を書いたとき。その編集者から薦められたのです。
MAGIC BOYS ~マジシャンたちの肖像~posted with amazlet at 15.01.21
又吉:「西さんのこと好きそうですね」って言われたんです。共通するところがあるって。で、読んだら、全然レベルちゃうわって。
西: いやいや。又吉さんのその短編『夕暮れひとりぼっち』、めちゃくちゃおもしろかった。知れば知るほど「こんなすごい人おんのや!」と。
いまや『文學界(2015年2月号)』に書いた中編純文学小説「火花」で大きな注目を浴びた又吉ですが、既にこの時からその片鱗を見せていたのです。
西は『炎上する君』を刊行すると、まだほとんどライブにしか出ていない、いわゆる“売れない若手芸人”だった又吉に帯文の執筆を依頼したのです。
又吉: もったいなくて「僕はブログに書きますから、帯はほかの方に頼んでください」みたいなお返事をしたら、「知名度とか関係ないねん」って。めっちゃ嬉しかった。
西: 「読者としての僕を満足させながら、芸人としての僕を不安にさせる」という言葉をいただいて。本当に嬉しかった。
そして、その『炎上する君』が文庫化した際、又吉は解説を書いています。ちなみに『舞台』はこの解説文に触発されて書かれたそうです。
また又吉は文庫化に際して解説と併せ、以前の帯文を改めています。それがこの言葉です。
「絶望するな。僕達には西加奈子がいる。」
炎上する君 (角川文庫)posted with amazlet at 15.01.21
11月~12月の主なお仕事
雑誌等
『TV Bros.』2014年11月22日号
「2014年TV BEST10」特集に参加しました。僕はその中で「テレビ番組10選」を。とても10本だけに絞れないので関連番組は本文中に登場させたりしましたが、それでも入らなかったのは欄外(!)にも書きました。
『TV Bros.』2014年12月6日号
ドラマ『ごめんね青春!』特集でコラムを書きました。
『週刊SPA!』月1連載「『最近TV観ない』って何アピールですか?」
『週刊SPA!』2014 年 12/16 号
週刊SPA!(スパ) 2014 年 12/16 号[雑誌] 週刊SPA!posted with amazlet at 15.01.14扶桑社 (2014-12-09)
売り上げランキング: 1,436
『素敵な選TAXI』とバカリズムについて書きました。
『Hanako』月1連載「TVのあの人に勝手にスポットライト」
『Hanako』2014年 12月11日号
Hanako (ハナコ) 2014年 12月11日号 No.1077posted with amazlet at 15.01.14
マガジンハウス (2014-11-27)
バカリズムについて書きました。
『日刊ゲンダイ』週1連載「今週グサッときた名言・珍言」
中田敦彦「しくじらないで生きていける人間なんているのか!」(11/1発行)
ベッキー「社会はみんな悲しみとかを隠して、笑顔でいるべき場所」(11/8発行)
ふなっしー「死ぬまでに、どれだけ楽しい思い出をつくれるかってことなしな」(12/6発行)
マツコ・デラックス「だってアタシもう1年中ハロウィンみたいなもんだもん」(12/13発行)
博多華丸「(目指すのは)誰も傷つかないハッピーエンド」(12/20発行)
明石家さんま「慌てた人生。生き急ぎ人生」(12/27発行)
「水道橋博士のメルマ旬報」連載『芸人ミステリーズ』
「江頭2:50の汚名」(11/10配信)
特別編「タモリ少年期」(11/25配信)
「月亭方正への“プレゼント”」(12/10配信)
「島田洋七 駆け抜けた青春(前編)」(12/25配信)
「日刊サイゾー」連載『テレビ裏ガイド』
2014年テレビ番組10選+α
ここ10~20年くらいの間で2014年が一番テレビが面白いと感じるのは錯覚だろうか、と思ってしまうほど今年はテレビが面白かったです。
そんな2014年を振り返って「日刊サイゾー」に書いたのが以下の記事です。
2014年のバラエティ事件簿 - 日刊サイゾー
2014年のドラマ事件簿 - 日刊サイゾー
また、11月19日発売の『TV Bros.』でも「2014年テレビ番組10選」という記事を書きました。
とても10本だけに絞れないので「関連番組」として本文中に登場させたりしました*1。
発売時期が11月中旬のため、当然ながら11月~12月の番組は除外されたもの*2ですが、番組評は実際の本誌のバックナンバーを読んで頂ればと思いますが、その「10選」だけ再掲します。(あんまり順位自体に意味はありません。)
*1:純粋にただ10本選ぶと大型特番や藤井健太郎チームの番組が占める割合が多くなりすぎちゃったりするので
*2:10~12月クールのドラマも完結していなかったので「10選」には入っていません。「関連番組」には入れましたが。