岸部シローの純愛


ご存知な方も多いかと思いますが、今更ながらとにかく今、岸部シローのブログ「四郎マンション」から目が離せない。
特に、先日43歳の若さで、お亡くなりになった奥様(「彼女」)の死を発表した後の記述が凄すぎる。
彼女への愛情、懺悔、切望感、後悔の念が溢れ出ている。

最初の頃(彼女が亡くなった頃)は、泣いてばっかりで。
朝起きたとき、
「これからどうするか」って考えて、
胸が苦しくなった。

お医者さんにも相談したけど、
精神的なものだし、
特効薬はないからね。

いままで彼女に全部やってもらってたから、
ギャラの交渉とか、請求書を書いたりとか、
そういうのが、たいへんで。


Dのゲキジョー」からこのあいだ、
出演の話があったけど、
「僕、泣いてしまうよ」
って言いました。


僕は同じパターンで生活しているけど、
彼女だけがいないんですよ。


でも、いまはまだ、いるような気がしてますよ。
2階で寝てると、
よく下で椅子を動かす音が聞こえたりする感じがします。
いや、まだおばけは見てないけど、
夢には一度だけ出てきました。

もっと体のことを気遣ってあげたらよかったと。


でも、彼女も強情っていえば、
強情だったからね。
言っても、聞かなかっただろうけど。


僕もいろいろやってもらってたから、
えらそうに何かしろって言えないし。


それでも、
「病院に行ったほうがいいよ」ってことは
何度も言ったことがあったんだけどね。


彼女は「いいよ、いいよ」って、
僕のことばっかり気にかけてたな。

番組の中で彼女のついこのあいだの映像が流れて、
生きてるみたいだった。
だから、子どもみたいに泣いちゃって。。。
こうなったらもう僕も、
思い切り泣いとこうと思ってね。


映像っていうのは不思議だね。
あの中では確実に生きてるもんね。

家の中の整理をしていたら、
彼女のお財布から1万円が出てきて、
助かったよ。
彼女がどこかにお金を隠して、
とっといてくれているかもって、
期待しながら毎回家の整理してるんだけど、
ないねー。


切なすぎるよ……。
著名人のブログでここまでネガティブなものも珍しい。だって、上記のような彼女に関する記述以外は、お金がない、仕事ください、しか言ってないもん。

後ろ向き―一週間に一日幸せならいい
岸部 四郎
幻冬舎 (2006/07)
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