「愛方大好き芸人」爆笑問題編

先日放送された『爆!爆!爆笑問題』60分SPは、ブラックマヨネーズを招いて興味深いトークを展開していた。
特に後半、ブラックマヨネーズがホスト(聞き手)役に周り、爆笑問題をインタビューした「ブラマヨの部屋」のパートで「相方の好きなところ」を聞いたあたりが非常に面白かった。


以前『検索ちゃん』でも「田中裕二を愛しています!」と叫んだ太田は田中の好きなところを淀みなく語る。 

基本的には全部好きですよ。長いじゃないですか、出会ってから。
もう30年くらいになります? 大学で出会って、そりゃ好きな部分、時期によって変わるじゃないですか。
好きだったところが嫌いになったり……。
要するにちょっと派手な「わぁーい」ってやるノリのヤツだったんですよ、もともと。
そういうのが、あ、コイツ面白いなって思って最初は友達になるんですけど、段々友達になって(親密に)なっていくと、それが嘘っぱちだ、薄っぺらだということに気がついて、人間としてホントにコイツは……、と、そういうのを言ったりしてるんです。
まず、俺がそこまで言える人間は彼しかいないんです。
他の人に言ったら立ち直れないの分かってるから。
だから、何故それを彼に言うかというと、もう僕の一部だからです。そう(いなくなると生きていけないってこと)だし、僕はダメでも彼が生きていけるように、って思ってます。

そして、田中から太田への愛情については、やはり太田自身が口火を切る。

太田: 僕の評価に対して、僕が世間から受けるバッシングに……。一杯あるんですよ、こういう人間ですから。(そういう)世間の評価に対しては、彼の方が俺より全然怒る
田中: あのね、誤解が嫌いなんですよ。
太田: 僕がバッシングされても彼の方が、
田中: 腹立つ。
太田: 俺はもう全然、今となっては思わないのに、「何だよっ」みたいな。
田中: なんか分かんないけど、太田がまた政治のこととか言うから……。
小杉: そう考えると田中さんも太田さんのこと大好きってことですよね?
太田: 彼は僕なしでは生きていけない!
田中: それはそうでしょうね。
小杉: そういう言葉を田中さんから(直接)聞きたい。
太田: (笑)。
田中: だからね、ブレないところはホントに好きです。要は権力とか、あるじゃない? どうしてもここはヒヨっちゃうとか。意見変えちゃうとか。それは絶対しないから、そこは一番信頼してますよ。
吉田: 遠回りになるの確実なのに(笑)。
田中: 遠回りしっぱなしだけど(笑)、そこは信頼できる。
太田: (照れ笑い)
小杉: おーー、それをまっすぐ語ってくれる田中さん、凄いですよね。
田中: あとはトークも遠回りだらけだからそこはあんまり好きじゃない(笑)。
太田: (舌を出して照れ笑い) 


ところで、同じ『爆!爆!爆笑問題』でゲストとしてやってきた有吉弘行爆笑問題について、こう評した。

売れてて腕もあって世間的な評価もあるのに、芸人さんはこの二人をだれも目指さない。

これは何気に重要な指摘ではないか。
ひるがえって同じ年に結成されたさまぁ〜ずは『お笑いさぁ〜ん』などでゲストにやってきた後輩芸人に爆笑問題とは対照的に「みんなさまぁ〜ずになりたいと思っている」などと憧れを口にされている。
爆笑問題さまぁ〜ずは結成年以外にも共通点は多い。
「デビュー直後から売れ、その後不遇の時代を経て、再ブレイクを果たす」とか「元々ビートたけしに憧れていた」とか「幅広いタイプの数多くのレギュラー番組を持っている」とか。そして「コンビ仲が異常にいい」。
「誰も目指さない」爆笑問題と「みんななりたいと思ってる」さまぁ〜ずを比較してみるとなかなか面白い芸人論になるのではないだろうか。