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芸人たちの幸福論

先日放送された爆笑問題とさまぁ〜ずの『クレイジートーク』。前回はその中からバナナマン設楽が切り出した「芸能界のパスポート」を書き起こしてみたけれど、今回はブラックマヨネーズ小杉の悩み相談から。 小杉: 僕らの先を行ってはる諸先輩方に聞きたい…

芸能界のパスポート

先日放送された爆笑問題とさまぁ〜ずの『クレイジートーク』。バナナマン、ブラックマヨネーズ、次長課長をゲストに招いたいわゆる芸人パートでは、非常に興味深い話が連発していた。 その中から特に面白かった部分を厳選して2回に分けて書き起こしておきた…

NHKコント番組の作法(『サラリーマンNEO』の場合) 

4月8日から今期は曜日を木曜日に変えて、新シリーズが始まる『サラリーマンNEO』。 今や、NHKのみならず、現在の日本を代表するコント番組のひとつにまで成長した同番組。 しかし、その立ち上げには、NHKならではの様々な試行錯誤があったようだ…

ビビる大木が見た偉大なる“龍馬かぶれ”武田鉄矢

3月22日に放送されたTBSラジオ『キラ☆キラ』のコーナー「ペラ☆ペラ」で、ビビる大木が話した武田鉄矢のエピソードが抜群に面白かった。 実際にはポッドキャストが上がっているので、それを聴いてもらうのが一番だが、テキストとしても残しておきたいので、…

大江麻理子の憂鬱と伊藤Pの決断

いよいよ4月から日曜7時に放送時間が変わる『モヤモヤさまぁ〜ず2』。 それを機に、『Quick Japan』の公式サイト内のスペシャルコンテンツとして現在伊藤隆行プロデューサーのロングインタビューが掲載されている。 既に多くの方がご覧になったかとは思う…

冴わたる南原スコープ

2010年の南原清隆はスゴい。抜群に冴えている。 その始まりは『笑う犬』の正月特番。大物舞台俳優キャラや「走れナロス」などの強烈な新キャラを披露し、今なお現役で成長する姿を見せつけた。 そして、この春、残念ながら終了する『ザ・イロモネア』。 …

矢沢永吉の心を動かした殺し文句

先日放送された『ゴッドタン』の「ドスベリサミット」。 その中で、劇団ひとりが明かした矢沢永吉のエピソードがとても印象的だったので記録しておきたい。 事の発端は島田秀平がドスベリエピソードとして、もしかしたら芸能生活にピリオドを打たないといけ…

博多大吉が見上げる世界

「選ばれし者は26歳の時に時代を掴む」という説はご存知だろうか? ダウンタウンは『ガキの使い』を、とんねるずは『おかげでしたおかげです』を、そしてウッチャンナンチャンは『やるやら』を始めたのが26歳だった。さらに志村けんも、明石家さんまもナイン…

テレビ名シーン採録:日比野克彦の中学時代の文集

2月14日にNHK総合で放送された日比野克彦の『わたしが子どもだったころ』。 そこで中学時代の文集に書かれた散文が最後に紹介されましたが、それはとても彼の非凡な才能を感じさせるもので、興味深かった*1ので記録しておきたいと思います。 目。 耳か…

テレビ名シーン採録:グランドキャニオンの近くに住んでる人たちには悩みはないのか!

昨日のエントリ「マツコ・デラックスの武装と幸福論」でも紹介したマツコ・デラックス&中村うさぎ出演の『ボクらの時代』。 前述の記事ではマツコの発言に焦点を当てて紹介したが、中村うさぎの発言も非常に面白かった。 マツコは彼女のことを「正しいこと…

マツコ・デラックスの武装と幸福論

マツコ・デラックスの快進撃が止まらない。 昨年下半期以降、初の冠番組『マツコの部屋』を皮切りに、『しゃべくり007』『ガキの使い』『めちゃイケ』をはじめとして数々の番組にゲスト出演。そのいずれもで爪痕を残していった。 その勢いは今年に入って…

田中裕二の稲川怪談批評あるいは、稲川淳二の騙され力

TBSラジオ『爆笑問題カーボーイ』では「妙に変だな〜」という人気コーナーがあります。 これは稲川淳二の怪談話の語り口をパロディーにして、まったく怖くない話をすると言うものです。 いまや同番組の看板コーナーのひとつに成長し、ついにスペシャルウィー…

底知れない天才の所業

テレビ東京さんのご厚意で『ゴッドタン』DVDの第5弾「キス我慢選手権フォーエバー」と「R-18 ストイック暗記王&傑作選」を頂きました。 このDVD、何が凄いかって、その常軌を逸した収録ボリューム。 「キス我慢選手権フォーエバー」の方には、小杉、…

さまぁ〜ずの原風景

先日放送された『アメトーーク』は「学生時代の友だちとコンビを組んでる芸人」でしたが、これは、とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンなどの例を出すまでもなく、今ではそちらの方が主流になっています。なので、『アメトーーク』の企画として…

『A-Studio』という笑福亭鶴瓶の革命

今年の年初めNHKで放送された『新春テレビ放談』。千原ジュニアを司会に、テリー伊藤、鈴木おさむ、眞鍋かおり、森達也らが、2009年のテレビ番組を振り返るといったもので、色々と興味深い話題が多く面白かった。 特に、バラエティ番組を振り返るコーナーで…

笑ってはいけない『ガキの使い』の作り方

2009-2010年の年越しもやっぱり僕は『ガキの使いSP』でした。 回を重ねるごとにハードルが上がり視聴者の目が厳しくなっていってしまう中で、なんだかんだ言われながらも、まだまだそのハードルを飛び越えた名作を作り出す力技は本当に凄いことだと思います…

山里亮太・天才の公式(後編)

(前編)はこちら。 そんな時、出会った笑い飯と千鳥が山里の運命を変えることとなる。 最初は「ガチンコ!」で優勝した足軽エンペラーをバカにしている奴がいるという噂だった。 その噂で反発心を抱いていた山里だが、彼らが、自分も尊敬していたバッファロ…

山里亮太・天才の公式(前編)

いよいよ、間近に迫った『M-1グランプリ2009』決勝。 その進出メンバーに返り咲いたコンビの中に南海キャンディーズがいる。 山里亮太の著書『天才になりたい』は、よく「売れなかった芸人本」としてネタにされるが、それとは全く関係なく、中身はとても素…

オードリー若林の憂鬱

11月28日に放送された『オードリーのオールナイトニッポン』のオープニングのフリートークでは、若林がある悩みを告白していた。 若林: 先程、雑誌の写真撮影をしていたんですけど。 春日: ああ、やりましたね、ニッポン放送内で。 若林: いろんな雑誌と…

太田光を育てた父親の肖像

11月22日に放送された「ボクらの時代」のゲストは風吹ジュンと向田和子(向田邦子の妹)、そして向田邦子の大ファンである太田光。 その向田作品を語りながら、話題は父親像へと向かっていきました。 そして、太田が語った彼の父親の姿は、太田光を紐解くうえ…

テレビ名シーン採録:私は霊感売りもオカルト売りもするつもりないから!

「マツコの部屋」11月12日放送 ここまで、毎回ハズレなしの「マツコの部屋」。 しかし、回を追うごとにVTRの質が落ちているというマツコ・デラックス。 そんなこともあってか、池田ディレクターは毎回、3本VTRを作るのはつらくなってくる。ついては「…

ダンディ坂野のプライドと有吉弘行の視線

10月25日に放送された「ウチくる!?」のゲストは有吉弘行。そのゆかりのゲストとして青木さやかとともに登場したのがアンジャッシュ渡部とダンディ坂野。 そこで、もう何度目だ?といいたくなる有吉の一発屋論が展開されていた。しかし、何度聞いても、その切…

タモリの期待を裏切らない複雑な家系

タモリの大きな魅力のひとつに「何となく謎めいている」というのがあると思います。 そんな中、その生い立ちや幼少期については、ほとんど本人から語られたことはないと思います。 その複雑な家系が本人が語りたがらない理由の一つだというのが漏れ聞こえて…

大江麻理子、「YES・NO枕」の意味を知るの巻

先日放送された『モヤモヤさまぁ〜ず2』の「下落合」の回では、いつも可愛らしい大江アナが、いつも以上の破壊的な可愛らしさを発揮していたので記録しておきたい。公園に立ち寄ったモヤさま一行は、ここで毎回恒例の「とれ高サイコロ」*1を振ることに。 そ…

ゴッドタンという聖域

テレビ東京さんから「ゴッドタンMAJIUTA THE LIVE 完全版」を献本して頂きました。ありがとうございます! その内容についてはこちらで、もう付け加える必要のないほど詳しく魅力的なレビューがされていますので、その面白さは十分に伝わっていると思います…

テレビ名シーン採録:博多大吉のあの頃の自分へ

「アメトーーク!」10月22日放送 「中学の時イケてないグループに属していた芸人‐完全版‐」 またしても、博多大吉が的確なエピソードチョイスと類まれなる言語感覚を発揮して圧倒的な存在感を放っていた。 「うちの地区のラジオ体操が崩壊しちゃった」やら「…

「マツコの部屋」というカオス

今期いくつかの新番組が始まりましたが、その中でも異彩を放っているのがマツコ・デラックスが出演するフジテレビの「マツコの部屋」。*1いい感じにふざけてます。 実際の映像を見てもらうのが一番ですが、今のところネットの中を探しても無かったので、どこ…

演出面から見る「オレたちひょうきん族」伝説

先日放送された「フジテレビの笑う50年〜めちゃ×2オボえてるッ!〜」では、数々の伝説的バラエティ番組を振り返った充実の番組だったが、そんな中でも「オレたちひょうきん族」の取り上げ方が印象に残った。 ただ名場面を流すだけではなく、例えば、鶴太郎の…

立川談志の業

立川談春による名著「赤めだか」には以前も紹介したとおり、印象的なエピソードが満載だが、彼の初めての立川談志体験の模様も当然描かれている。 それは中学生の時。同級生たちと上野鈴本へ落語を聴きに行くという企画があったという。 そこに登場した談志…

テレビ名シーン採録:空気を支配するアイドル谷桃子

「笑っていいとも!増刊号」9月13日放送 「座っていいとも!」 「この夏のMVP」というテーマで劇団ひとりが挙げたのは「ゴッドタン」で共演したアイドル谷桃子*1。 あの有吉もお手上げ状態になってしまう、その驚異的な空気の読めなさ加減を劇団ひとりが熱く…